地上の1gの環境では、腎臓由来細胞は、約10日目から「ドーム」の形成を始めます。
では重力が非常に小さい宇宙ではどうなるでしょうか? ドームは地上と同じように形成されるのでしょうか?
地上で疑似微小重力状態を作り実験したところ、ドームの形成時期が異なるという結果も得られています。
遺伝子について調べてみると、地上で働く遺伝子が疑似微小重力状態では働きが異なっていることも分かりました(図1)。
そこで、実際に宇宙に腎臓由来の細胞を持っていき、ドームを形成するのか、その時期や形に注目すると共に、ドーム形成に関わる遺伝子について調べます。
またアフリカツメガエルの肝臓からとった細胞(肝臓由来細胞)も同様に宇宙に持っていき調べます。
肝臓由来細胞は、腎臓のようなドーム状の構造は作りませんが、比較のために両者を比べてみようというものです。
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図1 A6細胞の顕微鏡写真
A:擬似微小重力状態で培養するとドーム形成が阻害される。
B:通常はドームが形成される。
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