地上に持ち帰ったペプチドパターンを分析したところ、予測したほどパターンは均一になっていませんでした。つまりペプチド組織を作る分子の動きと繊維成長の仕方は、事前の予測と異なり、重力の影響を受けず、パターンの均一化には別のメカニズムが働いていることが分かりました。一方、付着物に対しては対流や重力による沈降が抑えられ、無重力の効果を確認することが出来ました。これは事前予測に沿うものであり、ペプチドの凝集物が重力によって基板表面に付着する現象が、無重力下で抑えられたことが原因だと考えられ、この実験系の理論に関する重要な知見となりました。引き続き、地上実験との比較を実施していきます。
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