|
||||||
宇宙へ送り出したサンプルが、地球上へ戻ってくることを待ち望んでいます。
本実験では、非常に液体の実験温度範囲を広くとることの可能な液体スズの自己拡散係数を、安定同位元素の一つである124Snをトレーサ元素として測定しています。広い温度範囲における拡散係数の温度依存性の解析から、拡散機構を解明することを目指しています。地球へ持ち帰ったサンプルの同位体分析から、自己拡散係数を決定します。このため、拡散実験終了後の液体状態の濃度プロファイルを凍結するため、Heガスを流しかけることで急冷凝固させることを予定していました。しかし、1、2回目の実験で、このHeガス流し冷却システムの異常による冷却不足の問題が発生しましたので、3回目の実験からは自然放令冷冷却に切り替えています。1回目の実験(900K)には、この冷却不足による復熱現象の悪影響が考えられたため、1800Kの実験(5回目の実験)は、900Kの実験へ変更しました。当初の5温度から4温度へと実験温度数は減少していますが、実験解析上は問題ないと考えられます。