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よくある質問

ソユーズ宇宙船に関するQ&A

ソユーズ宇宙船はかなり旧式のようですが、改良しないのですか

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ソユーズ宇宙船

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ソユーズT宇宙船

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ソユーズTM宇宙船

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ソユーズTMA宇宙船(出典:JAXA/NASA)

ソユーズ宇宙船は、1967年に初飛行が行われて以来、ソユーズ宇宙船(1967年~1981年)、ソユーズT宇宙船(1979年~1986年)、ソユーズTM宇宙船(1986年~2002年)と改良され、2002年には、米国の大柄な宇宙飛行士でも搭乗できるソユーズTMA宇宙船(2002年~2011年)に改良されてきました。外観はほとん ど変わっていませんが、細かく見るとかなり改良されています。ソユーズTMA-M(2010年~2016年)ではアナログ制御だった装置がデジタル制御に切り替えられ、 旧式だったコンピュータが大きく刷新されました。2016年から使用を開始したソユーズMSは通信機器が更新されデータ中継衛星が使えるようになったため、地上 と通信できる範囲が大きく広がりました。またランデブー機器も更新されるなどさまざまな改良が加えられています。

ロシアは設計を大きく変更することはせず、細かな改良を重ねる形でソユーズ宇宙船の安全性と信頼性を確保してきました。そのため、ソユーズ宇宙船は基本設計は旧式かも知れませんが、信頼性は高い宇宙船となっています。

2016年7月から使用を開始したソユーズMSは今のソユーズ宇宙船としては最後の改良になると言われています。ソユーズ宇宙船の次世代機のフィディラーツィヤ(PTK Federatsiya)からは形状も完全に変わり、再利用が可能になる計画です。

最終更新日:2018年1月 4日

ソユーズ宇宙船の打上げに使われているソユーズロケットと発射台は、ガガーリン宇宙飛行士の打上げから使われているというのは本当ですか

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バイコヌール宇宙基地の1番射点で打上げ準備中のTMA-17宇宙船(21S)(出典:JAXA/NASA/Bill Ingalls)

これは本当です。

ガガーリン宇宙飛行士は、1961年4月12日にバイコヌール宇宙基地からヴォストーク宇宙船で打ち上げられましたが、その時に使用された1番射点(LC-1/PU-5)は、現在でもソユーズ宇宙船の打上げにもっともよく使われている射点です。

当時使用したロケットは、ヴォストークロケットでしたが、これは現在のソユーズロケットの原型となったロケットであり、基本的な設計は今でも引き継がれています。

ソユーズロケットは、様々なタイプを含めると2017年12月までに1,880機も打ち上げられている、とても実績のあるロケットです。

最終更新日:2018年1月 4日

ソユーズ宇宙船の打上げが失敗した場合はどうなるのですか

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ソユーズ宇宙船用の緊急脱出ロケット(写真はソユーズTMA-15宇宙船(19S))(出典:FSA)

ソユーズ宇宙船のフェアリング頂部には、緊急脱出用ロケットが取り付けられています。

ソユーズ宇宙船を載せたソユーズロケットの打上げ時に異常が発生した場合は、この緊急脱出用ロケットに点火して緊急脱出し、その後、速度を落としながら帰還モジュール(カプセル)を切り離し、パラシュートを展開して射点から離れた安全な場所に着地します。

1983年9月のソユーズT10Aの打上げでは、打上げ直前にロケットに火災が発生しましたが、クルーは緊急脱出用ロケットにより無事脱出しました。

なお、打上げから約158秒後に、緊急脱出用ロケットとフェアリングはソユーズ宇宙船から切り離されますが、その後に異常が発生した場合には、帰還モジュール(カプセル)で地上に着陸します。

1975年4月のソユーズ18Aの打上げでは、ソユーズロケットの2段目と3段目の分離トラブルが発生しました。
この分離トラブル発生時点では、緊急脱出用ロケットとフェアリングは既にソユーズ宇宙船から切り離されていたため、ソユーズロケットの3段目を分離した後、帰還モジュール(カプセル)を切り離し、クルーは無事シベリアに緊急着陸しました。

2018年10月のソユーズMS-10(56S)の打ち上げでは、ロケット頂部の緊急脱出用ロケット分離直後に行われる4本のブースターのうちの1本の切り離しに失敗するトラブルが起きましたが、フェアリング上部に内蔵されている別の固体ロケットモータを使ってロケット本体からソユーズ宇宙船を分離して退避させました。このシーケンスは自動で実施されましたが、初めて起きたトラブルでも宇宙飛行士を安全に退避・帰還させることができたことから、改めてソユーズ宇宙船の安全設計が優れていることが認識されました。

最終更新日:2019年1月31日

ソユーズ宇宙船のような狭い空間で過ごすのはつらくないのですか

ソユーズ宇宙船は、下の図のように、ISSに結合する「軌道モジュール」、クルーが打上げ、帰還時に搭乗する「帰還モジュール(カプセル)」、通信機器や姿勢を保つためのエンジンなどを搭載する「機器/推進モジュール」の3つのモジュールから構成されています。

これらは帰還時までは結合されたままですが、帰還時に大気圏の手前で各モジュールを切り離し、中央の帰還モジュール(カプセル)のみが地上へ戻ってきます。

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ソユーズ宇宙船の構成


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軌道モジュール内部の様子(出典:JAXA/NASA)

軌道モジュールは、ソユーズ宇宙船の前方にある球形の区画であり、ここで食事をしたり、寝袋を使用して2人が寝ることもできます。
女性宇宙飛行士が搭乗してトイレの使用や着替えを行う際は、この区画の間を閉じてプライバシーを確保することもできます。


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帰還モジュール(カプセル)内部の様子(出典:JAXA/NASA)

右の写真は、ソユーズTMA-17宇宙船(21S)の帰還モジュール(カプセル)内部の様子です。
このようにクルーが窮屈に横たわっている画像を見ると、狭い空間で大変そうに思うかも知れませんが、宇宙では上下に関係なくスペースが有効活用できますし、また、画像に映っていないスペースがその上にあります。

最終更新日:2010年9月 3日

ソユーズ宇宙船の弾道モードとは何ですか

弾道モードは、ソユーズ宇宙船の帰還モジュール(カプセル)が大気圏に突入する際の帰還モードのひとつです。

通常の制御モードでは、降下中に帰還モジュール(カプセル)の姿勢制御を行ってわずかに揚力を生じさせることで、緩やかに降下するよう制御していますが、何らかの異常が発生して姿勢制御ができなくなった場合、バックアップの突入手段である弾道モードへ自動的に制御が切り替えられ、安全に降下できるような設計になっています。

弾道モードで帰還した場合、体にかかる重力加速度は、通常(4~5G)の約2倍の8~9Gに達し、予定の着陸地点よりも約400km手前に着陸することになります。

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弾道モードと制御モードの降下イメージ

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弾道モード降下と制御モード降下の着陸予定地点の違い

弾道モードで帰還した例は、ソユーズ1宇宙船(1967年)、ソユーズ5宇宙船(1969年)、ソユーズTMA-1宇宙船(2003年)、ソユーズTMA-10宇宙船(2007年10月)、ソユーズTMA-11宇宙船(2008年4月)があります。

2007年10月のソユーズTMA-10宇宙船、2008年4月のソユーズTMA-11宇宙船と2回続けて同一原因による弾道モードでの帰還となったため、その後はソフトウェアの改修などを行い、再発防止策がとられています。

弾道モードの帰還でも問題はありませんが、よりスムーズに帰還できるように通常はきめ細かく制御されている、と考えてもらうと分かりやすいでしょう。

最終更新日:2010年9月 3日

ソユーズ宇宙船は着陸時にかなりの速度で落下しているようですが、衝撃は大丈夫なのですか

ソユーズ宇宙船の帰還モジュール(カプセル)は、降下時にパラシュートを開いて降下速度を減速します。

このメインのパラシュートが開かなかった場合に備えて、予備系統のパラシュートを装備しています。

そして、地表から80cmの所で衝撃緩和ロケットを噴射させて、エアクッション効果を生じさせて着地の衝撃を緩和します。

写真

ソユーズTMA-17宇宙船(21S)の着地の瞬間(出典:JAXA/NASA)


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ソユーズ宇宙船のシート(出典:JAXA/NASA/Victor Zelentsov )

また、宇宙飛行士が座るシートの頭部側の固定箇所には、衝撃吸収用ダンパーが装備されていて、着地時の衝撃を吸収する仕組みになっています。
このシートは、宇宙飛行士ごとに石膏で型どりをして体にフィットした形状で製造されるため、衝撃が身体の一箇所に集中しないようになっています。


最終更新日:2010年9月 3日
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