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よくある質問

スペースシャトルに関するQ&A

スペースシャトルは開発されてから25年以上経ちますが、老朽化の心配はないのでしょうか

スペースシャトルのオービタは設計上100回の飛行ができるように製造されています。2010年の時点で、最も多く飛行したオービタ(ディスカバリー号)でも38回しか飛行していません。

スペースシャトルの各フライト終了毎にはエンジンを初めとする重要な部分は機体から取り外して交換や修理・点検が行われているほか、飛行前にはNASAの厳しい安全審査が毎回実施されています。

さらに各オービタは約3年に1度、1年程度かけてオーバーホール(分解を伴う定期点検)が行われ、構造部材の劣化状況の検査まで含めた大がかりな整備作業や新型機器への更新などが行われています。

コックピットの改修
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MEDS改修後の操縦席

2000年5月に飛行したアトランティス号では、操縦席の計器類が重くて旧式なブラウン管を使用したものから、カラー液晶ディスプレイを使用したものに一新されました(Multifunction Electronic Display System: MEDS、多機能電子表示システム)。

これにより操縦席も最新鋭の航空機並みになりました。

最後のエンデバー号も2004年の改修で換装されたため、全てのオービタがMEDSに切り替えられました。その他にも、機体の各部の軽量化や新しい耐熱タイルの採用、信頼性を高めた新型のメインエンジンへの移行など、外観的にはほとんど変化していませんが、中身は初打上げの頃と比べるとずいぶん進化しています。

安全性・信頼性の向上及び整備コストの低減
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アトランティス号に取り付けられる新型のBlock-IIエンジン

スペースシャトルのメインエンジンの改良は打上げ能力の向上ではなく、安全性・信頼性の向上及び整備コストの低減が大きな目的となっています。

打上げリスクは、1988年のBlock-IIAというエンジンの登場で1/438に改善され、2002年のBlock-IIエンジンの実用化により1/483に改善されました。

Block-IIエンジンは、新型の高圧水素ターボポンプを採用し、精密鋳造技術を取り入れることにより、溶接個所を大幅に削減し、信頼性を大幅に向上すると共に、飛行後の分解点検作業の手間を大幅に減らすことができるため、運用経費の削減にも寄与します。

コロンビア号事故の影響

コロンビア号事故の影響を受けて、2004年1月にブッシュ大統領は2010年にISSを完成させた後、スペースシャトルも退役させると表明しました。その後も紆余曲折がありましたが、NASAはスペースシャトル退役までに、それに代わる新しい宇宙機の開発を行うことができなかったため、ロシアのソユーズ宇宙船を利用すると共に、民間のロケットを利用した有人宇宙機の開発へと方針を変更しています。

しかし、新しいシャトルが出来るまでの間は現在のスペースシャトルを安全に飛行できるよう整備し維持していかなければなり ません。

100回も飛行できるとされたシャトルも飛行当初は20年以上という長期間使い続けることまでは考慮されておらず、事故原因究明の過程で、直接の事故原因ではないのですが、強化炭素複合材(RCC)パネルの劣化などが指摘されました。

コロンビア号事故はとても悲しいことではありましたが、今回の様々な教訓をもとに事故後のスペースシャトルの安全性はより向上していきます。

最終更新日:2010年7月14日
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