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2011年5月27日(金) 午前10時30分(米国中部夏時間)
2011年5月28日(土) 午前0時30分(日本時間)
スペースシャトルでの役目を終えたセンサ付き検査用延長ブーム(Orbiter Boom Sensor System: OBSS)は、国際宇宙ステーション(ISS)のメイントラス上に新たな格納場所と、新しい名前をもらいました。
OBSSの移設作業は、スペースシャトル「エンデバー号」によるSTS-134ミッションにおける4回目で最後の船外活動中に完了しました。船外活動クルーであるミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)のマイケル・フィンクとグレゴリー・シャミトフは、OBSSをISSのロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System: SSRMS)から受け取り、米国中部夏時間5月27日午前0時42分(日本時間5月27日午後2時42分)にOBSSをS1トラスに固定しました。
エンデバー号のパイロットであるグレゴリー・H.ジョンソンとISSフライトエンジニアであるロナルド・ギャレンは、キューポラのロボットアーム操作卓からSSRMSを操作して、全長50フィート(約15m)のOBSSをS1トラスまで移動させて、船外活動クルー2名に受け渡しました。フィンクとシャミトフがOBSSを格納場所に固定すると、OBSSは、ISSブーム(ISS boom assembly)と呼ばれる、正式なISSの構成要素となりました。
その後2名の船外活動クルーは、ISS左舷側トラスの電力・通信インタフェース付グラプル・フィクスチャ(Power and Data Grapple Fixture: PDGF)を取り外して、それをOBSSまで持ってきました。2名はOBSSの先端から、スペースシャトルのロボットアーム(Shuttle Remote Manipulator System: SMRS)で把持する際に使用していたグラプル・フィクスチャ(Electrical Flight Grapple Fixture: EFGF)を取り外して、持ってきたPDGFと付け替えました。これにより、SSRMSでOBSSの端を把持することができるようになり、必要に応じてOBSSを延長ブームとして使うことができるようになります。
グラプル・フィクスチャの交換が終わるとOBSSは強化型ISSブーム(enhanced ISS boom assembly)となりました。しばらくはOBSSの名称はこれで定着するでしょう。
船外活動における最後の主要作業は、「デクスター」(特殊目的ロボットアーム)に関連する作業でした。デクスターはSMRSおよびSSRMSと並ぶカナダのロボットアームです。船外活動クルーは、ISSトラス上のエクスプレス補給キャリア3(Express Logistics Carrier-3: ELC-3)で、エンデバー号で軌道上に輸送されてきたデクスター用の予備アームから、打ち上げ/輸送用の固定具を解除しました。
この作業が終わると、フィンクとシャミトフは標準的な後片付けを行い、「クエスト」(エアロック)に戻りました。5月27日午前6時39分(同5月27日午後8時39分)にエアロック内の再与圧が開始され、7時間24分にわたる船外活動が終了しました。
第3回船外活動まで3回続けて船外活動クルーを担当したアンドリュー・フューステルは、フィンクとシャミトフの作業を船内から指揮しました。NASA宇宙飛行士のスティーブン・スワンソンは飛行管制室で船外活動中のCAPCOM(キャプコム)を務めました。エンデバー号のコマンダーであるマーク・ケリーは、今回も写真とビデオ撮影を担当しました。
5月27日の船外活動は、スペースシャトルの搭乗クルーによる最後の船外活動であり、歴史に残る1日となりました。
5月27日午前4時02分(同5月27日午後6時02分)、フィンクとシャミトフにより、ISS組み立て・メンテナンスに係わる船外活動時間は、1,000時間を達成しました。また、フィンクはまもなく個人的な記録を達成します。フィンクは、5月27日午後7時(同5月28日午前9時)頃、宇宙に計377日間以上滞在したことになり、最も宇宙に長く滞在した米国人宇宙飛行士となります。これには2回のISS長期滞在ミッションの滞在時間も含まれます。この記録は、NASA宇宙飛行士オフィスの室長であるペギー・ウィットソンの宇宙滞在時間を超えることになります。
次回のSTS-134ミッションステータスレポートはクルーの起床後、または新規イベントがあれば発行します。
出典:STS-134 MCC Status Report #23(NASA)
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。
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