国際宇宙ステーションステータスレポート#99-37
1999年 10月 1日(金)午前 9時(米国中部夏時間)
1999年 10月 1日(金)午後11時(日本時間)
ヒューストンのミッション・コントロール・センター
国際宇宙ステーションは良好な状態で周回しています。地上ではNASAとロシア航空宇宙局の技術責任者達がこの2週間で何回かにわたり技術調整会議を開催しました。その内の最も重要な会議としての共同プログラム審査会(JPR)の場で、国際宇宙ステーション計画の問題点を討議しました。この会議ではシャトルの準備状況、ズヴェズダ(サービスモジュール)の状況、米国の打上げ要素の状況についての審査が行われました。
また、サービスモジュール全体の結合作業状況を考慮すると、現在のサービスモジュールのスケジュールで作業を進めるのは適切ではないと言う点で意見が一致しました。そしてズヴェズダ(サービスモジュール)の打上げを12月26日から1月16日の間に延期することで合意し、詳細な打上げ日はここ1、2週間の内に行われる一般設計審査会後に発表されることになりました。
サービスモジュールの打上げの遅れは、宇宙ステーションの打上げ組立スケジュール全体に影響を及ぼすものではありません。といいますのは、サービスモジュールの後に続く打上げ日程は、全てのスペースシャトルの機体で実施中の配線検査と、ハリケーンフロイドの影響による最近の作業の遅れのために、調整されることになりそうだからです。組立順序の調整については次回の宇宙ステーション管理会議(SSCB)において討議し合意を得るために、国際パートナーにも提示することにしています。
一方技術者達は、国際宇宙ステーションへの次のシャトルミッションで実施する組立スケジュールに備えての作業を継続します。このミッションの打上げは1月以降の予定で、宇宙ステーションに滞在する最初のクルーが来年前半に到着したときに使用するための物資で未搬入のもの全てを運ぶことになっています。
今週は軌道上では、ステーションのいつものスピンチェックと、ステーションのシステムに供給するために太陽エネルギーを蓄積している5基のバッテリの活性化を行いました。ユニティの初期通信システムはコマンドリンクを定期的にテストするための通常の手順として、2基あるアンテナの内の2番目に切替えました。また毎週木曜日に実施していることですが、モスクワ郊外コロリョフのミッションコントロールセンターから、テストコマンドをヒューストンのミッションコントロール経由で、ユニティの通信システムを使用してザーリャ制御モジュールに送信しました。
国際宇宙ステーションは遠地点247マイル(約397km)近地点230マイル(約370km)の軌道を周回しており、すでに地球を4,900回以上回っています。
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