国際宇宙ステーションステータスレポート#99-28
1999年7月 29日(木)午前10時(米国中部夏時間)
1999年7月 30日(金)午前00時(日本時間)
ヒューストンのミッション・コントロール・センター
今週は国際宇宙ステーション(ISS)の状態が良好であったため、ヒューストンとモスクワの飛行管制官達は、落ち着いてモニタ作業をすることができました。
ザーリャの6基のバッテリが注目されており、電力を安定して供給できるための、深いサイクリングという作業がおこなわれています。この深いサイクリングはバッテリを最大限に長持ちさせるために、放電し再充電を行うものです。
モスクワ郊外のコロリョフにあるロシアのミッション管制センターの管制官達は、ISSが活動している間は継続して、定期的にバッテリの放電/再充電作業を行っていきます。
一方NASAの飛行管制官達は、初期通信システムと呼ばれるバックアップ通信システムのアンテナで、ユニティモジュールの左舷に取り付けられた無指向性アンテナの不具合についての調査を継続しています。この通信システムは左舷のアンテナを使用すると不具合が発生するのですが、右舷のアンテナを使用すれば全く正常に稼働しています。12月に予定されているスペースシャトル・アトランティス号によるSTS-101補給ミッションで、左舷アンテナの交換用アンテナを持っていくことになりそうです。
ロシアの担当官達は、このフライトで交換用バッテリを運んで交換することを検討しています。バッテリの内1基は十分な機能を果たしてはいますが、他の5基とは若干異なる電圧を示しています。
ISSはユニティを地球に、ザーリャを宇宙に向けた姿勢でゆっくりと回転し、姿勢制御燃料を節約するとともに、両モジュールの温度を均一に保つようにしています。
軌道は僅かに楕円形をしており、遠地点255マイル(約410km)近地点237マイル(約381km)です。92分で地球を1周しています。11月の打上げ以来すでに4,000回地球を周回しています。
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