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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート

国際宇宙ステーションステータスレポート#99-26
1999年7月15日(木)午後5時(米国中部夏時間)
1999年7月16日(金)午前7時(日本時間)
ヒューストンのミッション・コントロール・センター

 国際宇宙ステーション(ISS)関係者は、ISSに搭載しているバッテリの寿命を出来だけ長く保つためのメンテナンス作業と、相変わらず調子の悪いバックアップ通信システムのアンテナの不具合の原因追及を継続しています。先週と本日、ロシアのミッションコントロールセンターで停電がありましたが、そのような状況でも飛行管制官達はさらにISSのシステムの監視を継続しています。

 個々のバッテリを深く充放電させて機能の活性化を図る作業を、バッテリ1と2について今週再開しました。当初は2番のバッテリだけをその作業対象とする予定でしたが、オンボードコンピュータのソフトウエアが1番のバッテリについても同時に処理を開始してしまったのです。バッテリ1も放電していると気付いた飛行管制チームは状況を分析した結果、2基のバッテリを同時に放電しても大丈夫であると判断し、2つのバッテリの放電を完了させることにしました。この処置は完全充電に先立ちバッテリの電圧を徐々に低下させていき、バッテリの調子を整えて、最適な運用ができるようにしようというものです。これは約6ヶ月毎に実施することになっており、誰もが携帯電話やコードレスフォーンでやっているのと同じ様な作業です。

 飛行管制官達は、初期通信システムと呼ばれるバックアップ用通信システムの左側のアンテナを使うと、ISSとの通信が途切れるという現象の原因究明を続けています。このシステムは右側のアンテナを使用すれば正常に働いており、ISSの運用やコマンドの送信には何ら問題はありません。管理者達はデータを継続して分析しており、アンテナ交換が必要か否かを決める前に、さらに試験を行って状況を調査することも検討しています。12月にシャトルがISSを訪れる際、船外活動でこのアンテナをスペアと交換するということも考えられます。

 先週の木曜日と本日、ロシアの飛行管制センターで停電がありましたが、ISSの運用には支障ありませんでした。木曜日はひょうを伴う激しい嵐が原因でバックアップの発電機も被害を受けたため、約5時間も停電してしまいました。本日の停電は1時間でしたが、バックアップの発電機から非常時用の電力が供給されました。本日の停電は、先日の嵐の被害のメンテナンス作業が原因だったようです。飛行管制センターがあるモスクワ郊外の街コロリョフも、この停電の被害を受けました。

 ISSは、ユニティを地球に向けザーリャを宇宙に向けた、姿勢制御のための燃料が節約できる姿勢で、外壁の温度を均一に保ため、軸回りにゆっくりと回転しています。

 ISSの軌道は若干楕円の形状を示しており、遠地点256マイル(約412km)、近地点238マイル(約383km)です。約92分で地球を1周しており、すでに打上げ以来3,702周しています。




最終更新日:1999年 7月22日

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