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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート

国際宇宙ステーションステータスレポート#99-23
1999年6月 24日(木)午後5時(米国中部夏時間)
1999年6月 25日(金)午前7時(日本時間)
ヒューストンのミッション・コントロール・センター

 国際宇宙ステーション(ISS)は良好な状態で軌道を周回しています。一方NASAは、次にISSに取付ける米国の構成要素を公式に受領しました。

 米ロ両国の飛行管制官達はザーリャ・モジュールの6個のバッテリの深い充放電を開始しました。これはバッテリの寿命をなるべく長く保つため年2回実施することになっているもので、今回はその第1回目です。このバッテリを「慣らす」作業は、携帯電話やコードレスの機器のバッテリで我々も行っているのと同じ様なものです。

 この手順は各バッテリについて6ヶ月毎に実施するものであり、初めてザーリャのバッテリに対して実施されます。次回のこの作業はサービスモジュール・ズヴェズダが11月に到着した後に実施する予定です。

 フロリダ州のケネディ宇宙センターでは来年打上げるISS構成要素の試験(多重要素結合試験:MEIT)が日曜日(20日)に完了しました。この試験は各構成要素を、宇宙で結合されるの同じ構成に宇宙ステーション試験施設内でケーブルにより結合して実施するものです。

 またケネディ宇宙センターでは今週、NASAのISSマネジャー達が、主契約社のボーイング社から、2000年の2月にISSに取付ける米国の構成要素を受領しました。この中にはISSの長いトラスの背骨となる、Z1と呼ばれる部分も含まれます。これはすでに軌道を周回しているユニティ・モジュールに取付けられるものです。受領審査会はコントロール・モーメント・ジャイロの飛行に向けての最終試験を承認しました。コントロール・モーメント・ジャイロはISSの姿勢を推力を使用せずに制御するもので、実験運用の視点からも、燃料消費の視点からも大変有用なものです。

 このZ1は初期の太陽電池パドルおよび将来のトラスセグメントの設置空間を確保し、それらを取付けるものです。最初に宇宙に運ばれるトラスのセグメントは今週ケネディ宇宙センターに引渡されました。2番目に宇宙に運ばれるトラスの部分の構造試験に使用するモデルは、ヒューストンのジョンソン宇宙センターに来週到着します。ハンツビルのマーシャル宇宙飛行センターで行われる、宇宙に実際に運ばれるモデルを使用しての最終テストと同様な技術試験が、この構造試験モデルを使用してジョンソン宇宙センターで行われる予定です。

 一方、スペースデブリが接近する状況下での、ISSの軌道変更の方針や手順に関する見直しが行われています。これは先日予測されていた、ロシアの上段ロケットの燃え殻が、ISS近傍を通過したことに対応するものです。デブリは結局はISSから7kmのところを通過しました。この時のトラブルは先日のミッションで2トンあまりの機材などがISSに搬入され、ISS全体の重量や重心位置が変化していたのが、計算に正しく反映されていなかったためであると考えられます。

 ISSの姿勢は以前と変わらず、ユニティを地球に、ザーリャを宇宙に向けています。そして機軸回りにゆっくりと回転して外壁の温度が均一になるようにしています。

 ISSへの次のシャトルの飛行は、居住区画ズヴェズダが11月に打上げられ、ドッキングし、チェックアウトが完了した後の、12月の予定です。

 ISSは遠地点256マイル(約412km)、近地点237マイル(約381km)の軌道を92分で周回しています。打上げ以来すでに地球を3,379周しています。夕暮れや日の出前に頭上を通過するISSを肉眼で簡単に見ることができます。

最終更新日:1999年 6月28日

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