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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #07-11
第14次長期滞在クルー 第14次長期滞在クルーのコマンダーであるマイケル・ロペズ-アレグリアとフライトエンジニアのミハイル・チューリンは、6時間18分の船外活動で、プログレス補給船(23P)の動かなくなってしまっていたアンテナの格納を行い、米国中部標準時間2月22日午前10時45分(日本時間2月23日午前1時45分)にこの船外活動を終了しました。 このアンテナは、2006年10月26日にプログレス補給船(23P)がISSの「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)にドッキングした際、正しく格納されていませんでした。2007年4月に予定している国際宇宙ステーション(ISS)からの分離時に、このアンテナがISSに干渉しないようにするために、このアンテナを動かす必要がありました。 ロペズ-アレグリアとチューリンは、当初ハンマーとタガネを使ってアンテナのラッチを解放する予定でした。しかし十分なスペースが確保できず、実施は不可能であったため、このアンテナの支柱を切断しました。切断したことによって、部分的にアンテナを格納し、ワイヤで固定することができました。ふたりはズヴェズダとアンテナの間には約6インチ(約15cm)の間隔があることを報告しました。この間隔は、ISSから安全に分離するには十分な間隔です。 船外活動が始まってすぐ、チューリンの宇宙服の冷却システムに問題が発生し、ヘルメットのバイザーが曇りました。しかしチューリンとロペズ-アレグリアは、多数の作業を完了することができました。今回の船外活動は、まずロシアの衛星航行アンテナの写真の撮影と、ロシアの材料実験装置の交換から始まりました。また、欧州補給機(Automated Transfer Vehicle: ATV)用のアンテナを検査し、写真を撮影しました。ATVは、プログレス補給船よりも高い輸送能力を持ち、今年中にISSへの初飛行が行われる予定です。今回の船外活動では、ATVのドッキングターゲットの写真も撮影されました。 ロペズ-アレグリアとチューリンは、ドイツのRokviss(Robotics Component Verification on ISS: ISSにおけるロボット要素の検証)実験装置の写真撮影、装置の配線接続部の検査、再接続と写真撮影、そして手動式のストレラクレーンの保持機構を検査すると共に、関節をボルトで止めました。ストレラは、「ピアース」(ロシアのドッキング室)の外で人や機材を運ぶために使われるものです。また船外活動の終了間際、ふたりは、ピアースの踏み台にフット・レストレイント(足場)2個を保管しました。 ピアースから行われた今回の船外活動は、ロシアのオーラン宇宙服を着て行われました。ISSの組立てとメンテナンスのための船外活動としては81回目、ISSから行われた船外活動としては53回目、ピアースから行われた船外活動としては20回目、そして現在の第14次長期滞在クルーが行った船外活動としては5回目の船外活動となりました。ロペズ-アレグリアにとっては米国人記録となる10回目、チューリンにとっては5回目の船外活動でした。 次回のISSステータスレポートは3月2日、または新規イベントがあれば発行する予定です。ISSクルーの活動状況、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://www.nasa.gov/stationをご覧ください。 出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2007/iss07-11.html *併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 最終更新日:2007年2月23日
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