国際宇宙ステーション・ ステータスレポート#02-30
第5次長期滞在クルー
2002年 7月 5日(金)午後4時00分(米国中部夏時間)
2002年 7月 6日(土)午前6時00分(日本時間)
本日、国際宇宙ステーション(ISS)の第5次長期滞在クルーは、ズヴェズダ・サービスモジュールの後部ドッキングポートにドッキングした無人のプログレス補給船(8P)からの荷降ろし作業を引き続き行いました。その一方で、デスティニー(米国実験棟)内では、新しい微小重力研究グローブボックス(Microgravity
Science Glovebox:MSG)内で行われる実験の一つ、密閉されたアンプル内での隔壁を使用した凝固実験(Solidification Using
a Baffle in Sealed Ampoules:SUBSA)の初期セットアップが集中して行われました。
第5次長期滞在クルー(コマンダーのワレリー・コルズン、米国の宇宙飛行士ペギー・ウィットソン、ロシアの宇宙飛行士セルゲイ・トレシェフ)は、6月29日のプログレス補給船(8P)のドッキング後、ほとんど休日だった6月30日、7月1日を含め、比較的作業量の少ない週を過ごしました。7月4日は第5次長期滞在クルーにとって、共通作業リストの一部を終えていたため実質休日でした。
ウィットソンは7月5日の朝の時間のほとんどを、MSG内にSUBSA実験装置を取り付ける作業に費やしました。MSGは、まだ運用の認可は与えられていません。SUBSAの取り付け作業は、MSGが起動すると完了する予定です。
今週早く、第5次長期滞在クルーはプログレス補給船(8P)からの荷降ろし作業と、ISSのバーコード在庫管理システムに入れる積載物のカタログ化作業を始めました。ウィットソンは、デスティニー内の中速データレコーダ(Medium-rate
Communications Outage Recorder:MCOR)を、故障してから3週間後の7月3日に復旧させました。ウィットソンは、MCORのファンを点検し、ドッキングステーションを交換しました。MCORは、ISSが地上との通信範囲外を飛行中に、その期間のペイロードのデータを記録しておき、通信が再開したときに記録したデータを地上へ送信する装置です。科学実験に対するMCORの故障の影響はありませんでした。
コルズンとウィットソンは、7月10日に、現在デスティニーを把持した状態のロボットアーム「カナダアーム2」を制御し、移動させるためにデスティニー側の把持を開放する予定です。これにより、S0(エスゼロ)トラス上の台車(モービル・トランスポータ:MT)に最近取り付けられたモービル・ベース・システム(MBS)を把持しているエンドエフェクターを通して、電力やデータの供給ができるようになります。カナダアーム2の両端にあるエンドエフェクターのうちの片方はすでにMBSを把持していますが、もう片方のエンドエフェクターのMBSへの移動は、別のカナダアーム2を使う運用の最初に行われる予定です。台車は最終的に、今年終わりに計画されているS1トラスをISS右舷側へ取り付ける作業に備えて、S0トラス上の所定の作業場所へ移動される予定です。
アメリカとロシアの計画作成者は、実験装置をISSの外側に取り付け、ズヴェズダに微小隕石デブリシールドを取り付けるための船外活動を行う日を、8月16日(コルズンとウィットソンが担当)と23日(コルズンとトレシェフが担当)にすることで集約しました。第5次長期滞在クルーが実施することを予定している船外活動はこの2回だけです。
ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日時、また地上のある地点からのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.govをご覧ください。
ISSでの科学実験の模様については、アラバマ州NASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://www.scipoc.msfc.nasa.govをご覧ください。
この次のISSステータスレポートは7月12日に、あるいは何かのイベントが発生した時点で発行する予定です。
出典:
http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2002/iss02-30.html
最終更新日:2002年 7月8日
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