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国際宇宙ステーション・ ステータスレポート#01-37 コマンダーのフランク・カルバートソン、パイロットのウラディミール・ジェジューロフ、フライト・エンジニアのミハイル・チューリンたちクルーは、移動のためにソユーズに乗り込むのに先立ち、ISSを無人状態にするための準備をします。これはクルーがISSに戻ることができなくなるという不測の事態に備えるものです。 このソユーズの移動は、9月17日にISSに取り付けられたピアースがドッキングポートとして利用される最初の機会となります。カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から帰還用の新しいソユーズ宇宙船が10月21日に打ち上げられる予定ですが、このソユーズがISSへ到着するための準備として、現在のソユーズの結合位置が変更されます。ソユーズはクルーの緊急帰還用宇宙船として、最長約6ヶ月間ISSに待機させておくことができます。 本日、クルーはソユーズを移動する手順とソユーズの通信機器の点検をおこないました。木曜日には出発に備えてISSの設定をおこない、さらにソユーズで地球に持ち帰る物品の搬入もおこなう予定です。 新しいソユーズのクルーは、コマンダーのヴィクター・アファナシエフ、フライト・エンジニアのコンスタンチン・コザエフ、フランス人フライト・エンジニアのクラウディー・ハニャールの3名で、タクシークルーと呼ばれますが、10月21日午前3時59分(同10月21日午後5時59分)にバイコヌールから打ち上げられて2日かかってISSに到着します。ハニャールはヨーロッパ宇宙機関(ESA)の宇宙飛行士で、ロシア航空宇宙局(Rosaviakosmos)との商業契約に基づいて、飛行中にフランス国立宇宙研究センター(CNES)の飛行計画を実施します。クルーは10月23日にISSに到着して8日間滞在し、現在ISSに結合しているソユーズに乗り換えて、10月31日に地球に帰還する予定です。 ジェジューロフとチューリンは第3次長期滞在クルーとしての船外活動を2回実施して、ピアースとピアースが結合しているズヴェズダ(ロシアのサービス・モジュール)との間にデータ伝送と電力用のケーブルを敷設し、さらにズヴェズダの外壁に実験装置を取り付けました。 カルバートソンとジェジューロフが11月5日に実施する予定であった、第3次長期滞在クルーとしての3回目の船外活動は、ソユーズ・タクシー・クルーが地球に帰還した後に十分な準備期間を設けるために、11月8日まで延期されました。この船外活動により、10月8日に実施した最初の船外活動でジェジューロフとチューリンが開始した、ピアースの外部の整備作業を完了する予定です。 一方、モスクワとヒューストンのISS関係者は、固体燃料を使用する酸素発生キャンドルのテストを、ISSで10月29日に実施することで合意しました。このテストはキャンドルの使用期限を正式に延長するための最後のステップとして実施されるものです。このテストは元々10月11日に開始することになっていたのですが、テストの方法を改善するために延期されていました。このキャンドルはズヴェズダ内に設置されているロシアの酸素供給システムであるエレクトロンに不具合が発生するという、まれなケースで使用されるものです。 ISSは全システムが良好に作動しており、平均高度247マイル(約395km)で周回しています。 軌道上の3人は今週ソユーズの移動を完了し、来週は科学研究を引き続きおこなうことにしています。 次のステータスレポートは、10月19日のソユーズ移動完了後、又は何かイベントが発生した時点で発行する予定です。 出典: http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2001/iss01-37.html
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