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国際宇宙ステーション・ ステータスレポート#01-34 第3次長期滞在クルーのコマンダーであるフランク・カルバートソンがISSの中から支援する中、パイロットのウラディミール・ジェジューロフ、フライト・エンジニアのミハイル・チューリンが、米国中部夏時間10月8日午前9時23分(日本時間10月8日午後11時23分)に初めて「ピアース」ドッキング室のハッチを開き、3週間前に結合したばかりの「ピアース」と「スヴェスダ」サービスモジュール間にテレメトリやデータ伝送用のケーブルを敷設したり、ハンドレールやハッチへ出入りするためのはしご、船外活動用クレーン、自動ドッキングシステム用のアンテナ、ドッキング用のターゲットの取付けなどの作業をおこないました。 これはISS組立のために実施した船外活動としては27回目であり、これまでの合計時間は172時間22分となりました。またISSから実施した船外活動としては3回目、スペースシャトルが結合していないときの船外活動としては初めて、そしてロシアの宇宙飛行史上100回目の船外活動となります。この船外活動は、ジェジューロフにとっては2回の飛行で実施した通算6回目の船外活動であり、チューリンにとっては初めての船外活動となりました。 ジェジューロフとチューリンは身軽に、ゆったりと、タイムラインに沿って整然と作業を進め、その模様はISSのロボットアーム「カナダアーム2」のテレビカメラと、帰還用のソユーズ宇宙船のカメラにより素晴らしい映像として撮影されました。 作業時間が予想よりも多少長くなったため、ジェジューロフとチューリンは、予定していた、チューリンを荷物に見立てて船外活動用クレーン「ストレラ(Strela)」の剛性をテストするという作業を完了することができませんでした。ロシアのフライトコントローラ達によれば、この作業は第3次長期滞在クルーが行う今後の船外活動時に実施することになります。 それ以外の作業は成功裏に完了し、「ピアース」のハッチは午後2時21分(同10月9日午前4時21分)に閉鎖されて、「ピアース」は再度与圧されました。 第2回目の船外活動も10月15日にジェジューロフとチューリンが実施する予定で、このときは、宇宙環境が材料に及ぼす影響を示すデータを収集する一連の実験装置をズヴェズダの外壁に取り付ける予定です。第3回目の船外活動はカルバートソンとジェジューロフが11月5日に実施する予定であり、これにより「ピアース」の外部での整備作業は完了することになります。 10月19日に、クルーは一時的にISSを出て帰還用のソユーズ宇宙船に搭乗し、現在のザーリャの地球側のドッキングポートから「ピアース」へと結合場所を変更しますが、ドッキング室(Docking Compartment)はこのときに初めて使用されます。このソユーズ宇宙船の結合解除(undocking)と再結合(redocking)には約30分かかる見込みです。 これにより10月21日にバイコヌール宇宙基地から新しい帰還用のソユーズ宇宙船を打ち上げるための準備が整うことになります。このソユーズの搭乗員はタクシークルーと呼ばれ、コマンダーのヴィクター・アファナシェフ、フライト・エンジニアのコンスタンチン・コゼィエフと、フランス宇宙庁CNESのフライト・エンジニアであるクラウディ・ハイグネアから構成されます。タクシークルーはISSに10月23日に到着して8日間滞在し、現在ISS(のザーリャ)に結合しているソユーズ宇宙船で、10月31日に地球に帰還する予定です。 ISSは全ての設備が良好に稼働しており、平均高度240マイル(約385km)で周回しています。 軌道上の3人は、4ヶ月を予定している滞在期間の後半に入ろうとしており、来週はバラエティに富んだ科学実験を実施する予定です。ISSで実施する科学研究の地上からの管理は、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターでおこなっています。また、人体研究施設(HRF)はジョンソン宇宙センターで管理しています。詳細についてはセンタのウェブサイトをご覧ください。 出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2001/iss01-34.html
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