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国際宇宙ステーション・ ステータスレポート#01-24 第3次長期滞在クルーをISSに送り届けるSTS-105は、米国中部夏時間8月9日午後4時38分(日本時間8月10日午前6時38分)、ISSがオーストラリアのアデレード南方海上の約240マイル(約386km)上空を飛行している頃に打ち上げられる予定です。 ディスカバリー号のコマンダーであるスコット・ホロウィッツ、パイロットのフレデリック・スターコウ、ミッションスペシャリスト(MS:搭乗運用技術者)のパトリック・フォレスター、ダニエル・バリーは、第3次長期滞在クルーのコマンダーであるフランク・カルバートソン、パイロットのウラディミール・ジェジューロフ、フライト・エンジニアのミハイル・チューリンをISSに送り届ける準備を完了しています。第3次長期滞在クルーは、3月8日以来宇宙に滞在しているウサチェフ、ヴォス、ヘルムズに続いてISSに4ヶ月滞在することになっています。 打上げ後最初の2分間にスペースシャトルの固体ロケットブースタのノズルの向きを調節する油圧システムの、燃料噴射装置の不具合状況の検証がおこなわれていましたが、スペースシャトルのマネージャーたちは今週早くに、ディスカバリー号の打ち上げには支障がないと判断しました。 昨夜ISS上では、3台あるISSシステム制御(Command and Control)コンピュータの1台(C&C1)で、ハードディスクからデータを読みとる際の障害が発生しました。このコンピュータはISSシステムを運用するバックアップ用のコンピュータとして使用されているものです。ハードディスクにはISSの米国が管理する部分を運用するために使用する各種コマンドデータが蓄積されています。このコンピュータを再起動しようとしたのですが状況は改善しませんでした。このコンピュータは機能の一部は実行することができない状態です。ISSのメインコンピュータ(C&C3)は正常に可動しています。現在、待機状態にあった3番目のコンピュータ(C&C2)を、C&C3のバックアップコンピュータへ移行しているところです。 以前障害を起こしたため地球に持ち帰ったISSシステム制御(C&C)コンピュータは、修理が完了して今回のディスカバリー号で予備のコンピュータとして打ち上げられ、必要に応じて交換して使用される予定です。バックアップコンピュータの故障はISSの運用に影響を及ぼすものではなく、滞在クルーをISSに届けるという今回の任務にも支障はありません。 ウサチェフとヴォスとヘルムズがISSの指揮権を次のクルーに引き渡す用意ができている中、ロシアの技術者はSTS-105ミッションの直後に2機の宇宙船を打ち上げる準備を進めています。カザフスタンのバイコヌール宇宙基地では第3次長期滞在クルーのための食料、燃料、補給品を運ぶプログレス補給船を8月21日に打ち上げる準備が進められています。このプログレス補給船は、現在ISSに結合しているプログレス補給船が切り離された翌日の8月23日に、ズヴェズダ・サービスモジュールの後部ドッキングポートに結合する予定です。続いて次にISSに取り付けられるモジュールとなるロシアのドッキング・コンパートメントが、9月15日の打上げに向けての準備の最終段階に入っています。このモジュールは「ピアース」と名付けられており、ロシア語で桟橋を意味します。「ピアース」はズヴェズダの地球側のドッキングポートに結合し、今後ISSを訪れるロシアの宇宙船が結合するための新しいドッキングポートとなる予定です。 地球へ帰還するための荷造りをする傍ら、第2次長期滞在クルーは各種の科学研究の面倒を見ています。人体研究(HRF: Human Research
Facility)ラック以外の研究については、地上からはアラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターで管理しています。HRFについてはヒューストンのジョンソン宇宙センター内テレサイエンス支援センターで管理しています。ISSで実施される科学研究の詳細については次のウェブサイトをご覧ください。
ISSは平均高度240マイル(約386km)で周回しています。 次のステータスレポートはSTS-105ミッションの終了後に発行する予定です。今後のISSの状況についてはディスカバリー号(STS-105)のステータスレポートの中で報告する予定です。
出典: http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2001/iss01-24.html
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