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国際宇宙ステーション・ ステータスレポート#01-20
あらゆる角度から技術的に検討した結果、国際宇宙ステーション(ISS)計画のマネージャーたちは、ISSに重さ6.5トンのジョイント・エアロックを運ぶアトランティス号を、7月12日以降に打ち上げることを決定しました。 アトランティス号を7月に打ち上げるという決定は、NASA、カナダ宇宙庁とそのロボット関連の主契約者であるMDロボティックス社の技術者たちが、一丸となって行った検討の結果を踏まえたものです。その結論によれば、ISSのロボットアーム「カナダアーム2」の肩のピッチ方向の関節とロボットアームのメインコンピュータの指令送出ユニット間の通信障害は、この関節の電子装置のコンピュータチップで間欠的に発生した障害が原因であり、関節そのものの障害によるものではないということです。 この結論に沿い、カナダの技術者たちはカナダアーム2のコンピュータに組み込む修正用のソフトウエアパッチの開発を完了しようとしています。このパッチは、カナダアーム2を使ってアトランティス号の貨物室からエアロックを移動してユニティに取り付ける作業中に問題のチップで前回と同じような通信障害が発生した場合、その障害を無視するようにするものです。カナダアーム2は、この障害が数週間前に肩のピッチ方向の関節の冗長系の電子機器で1度だけ発生して以来、7個の関節全てが主系、冗長系共に完璧に作動しています。 第2次長期滞在クルーのフライト・エンジニアのジム・ヴォスとスーザン・ヘルムズは、今週の木曜日にカナダアーム2の主系モードで、エアロック取り付け作業の2回目のリハーサルを実施する予定です。先週、バックアップモードで初めてのリハーサルを実施したときには、カナダアーム2は完璧に作動しました。 カナダアーム2の状況が良好でエアロックの取り付け作業を実施することができると明言されたことから、スペースシャトル計画のマネージャーたちは、アトランティス号を木曜日の朝にケネディ宇宙センターの39-B射点に移動(ロールアウト)するよう指示しました。本日ロールアウトしようとしたのですが、夜間の落雷の懸念から延期されました。マネージャーたちは6月28日にケネディ宇宙センターで恒例の飛行準備審査会(FRR)を開催し、アトランティス号の打ち上げ日を最終決定する予定です。 ディスカバリー号も機体組立棟(VAB)内にあって、STS-105ミッションとして8月5日以降に打上げが予定されており、来週、39-A射点にロールアウトする予定です。STS-105は第3次長期滞在クルーをISSに送り届け、食料、衣服、補給品などを運ぶことを目的としています。 第2次長期滞在クルーのコマンダーであるユーリー・ウサチェフ、ヴォス、ヘルムズは、今週、17時間に及ぶ実験などを予定しており、いくつもの科学研究テーマを引き続きおこないました。人体研究(HRF)ラック以外の研究活動はアラバマ州NASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターから監視されています。人体研究(HRF)ラックは、ヒューストンのジョンソン宇宙センター内テレサイエンス支援センター(TSC)からモニタされコントロールされています。ISSで実行中の研究活動の詳細については次のウェブサイトをご覧ください。 http://www.scipoc.msfc.nasa.gov ISSは約240マイル(385km)の高度を周回しています。次のステータスレポートは6月27日(水)に発行する予定です。
出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2001/iss01-20.html
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