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国際宇宙ステーション・ ステータスレポート#01-17
今週、国際宇宙ステーション(ISS)の第2次長期滞在クルーは、金曜日に予定しているISSをベースとして実施する初めての船外活動の準備をあわただしく行い、引き続きISSのロボットアームがバックアップモードで起こした不具合の原因調査をする地上の関係者を支援したりしています。 コマンダーのユーリー・ウサチェフとフライト・エンジニアのジム・ヴォスは、今年後半にロシアのドッキングモジュールを取り付ける準備としてドッキング機構の位置を変更する作業を、米国中部夏時間6月8日(金)午前9時30分(日本時間6月8日午後11時30分)にズヴェズダのハッチを開いて開始する予定です。2人は去る火曜日にロシアの宇宙服を装着して作業場所となる移送区画に入り、作業の練習をしました。作業はおよそ30分から40分かかる見込みです。 用心のためいくつもあるISSのハッチは閉鎖し、小さな球形の移送区画を減圧できるようにします。フライト・エンジニアのスーザン・ヘルムズは、この船外活動実施中はザーリャ内にいる予定です。 一方、カナダ宇宙庁はロボットアーム「カナダアーム2」の7つの関節の1つで冗長モードのとき発生した不具合の原因を特定するために、カナダアーム2にコマンドを本日送信する予定です。カナダアーム2は主系では完全に作動するのですが、アトランティス号がジョイント・エアロックを搭載して打ち上るまでに、主系と冗長系双方とも完全に作動していなければなりません。 カナダアーム2はアトランティス号の貨物室内のエアロックを把持し、ユニティのドッキングポートに取り付ける作業を行うために必要です。このエアロックは25,000ポンド(約11.25トン)あります。このエアロックが取り付けられると、ISSをベースとする船外活動を、米露双方の宇宙服を使って実施することができるようになります。スペースシャトルのロボットアームはエアロックを取り付ける場所までは届きません。 これと並行して、疑わしいとされている肩のピッチ軸の関節を使用できないようにするソフトウエア・パッチ(修正用の小さなソフトウエア)を開発しています。このパッチを使用するとカナダアーム2は7自由度のうち6自由度で動かすことができます。繰り返しますが、カナダアーム2は主系では完全に作動しています。事実昨日も、ロボットアームの片方の端をデスティニー外壁の把持用のピンを把持したまま、もう片方の端でユニティ側の(訳注:ユニティ側ではなく、デスティニー先端に取り付けられているPMA-2上のピンの間違いです。)トンネルアダプタ上のピンを把持させ、カナダアーム2を収納した状態になるように作動させました。 スペースシャトルとISSのマネージャーたちは、今週末にカナダアーム2の評価が完了するまでは、次の2回の組立ミッションの打ち上げ日を決定しない方針です。しかしながら、肩のピッチ軸の関節の問題が解決し、エアロック取付けのリハーサルが実施されるとの条件付きで、次のフライトは暫定的に7月始めに予定されています。第2次長期滞在クルーの交代クルーを運ぶその次のフライトは、8月始めに予定されています。 第3次長期滞在クルーはコマンダのフランク・カルバートソン、フライト・エンジニアのウラディミール・デジューロフとミハイル・チューリンから成りますが、本日、モスクワ郊外の星の街における訓練を終了しました。 科学研究活動は、引き続き行われています。人体研究(HRF)ラックは、NASAジョンソン宇宙センターのテレサイエンス・サポート・センター(TSC)でモニタされ、コントロールされています。また、他のISS内の実験装置(ペイロード)は、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センター内のペイロード運用センターで管理されています。ISSで実行中の研究活動の詳細については次のウェブサイトをご覧ください。 http://www.scipoc.msfc.nasa.gov 第2次長期滞在クルーの状況説明が6月7日午後1時(同6月8日午前3時)からNASA TVで放送されます。この説明会では金曜日の船外活動とSTS-104で到着するエアロック受け入れ準備状況がテーマとなる予定です。 ISSは240マイル(約385km)の高度を周回しています。この次のステータスレポートは6月8日金曜日または必要に応じて発行する予定です。
出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2001/iss01-17.html
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