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国際宇宙ステーション・ ステータスレポート#01-14 ミッションコントロールセンター、 ヒューストン 2001年 5月16日(水)午後 4時(米国中部夏時間) 2001年 5月17日(木)午前 6時(日本時間) 国際宇宙ステーション(ISS)の第2次長期滞在クルーは、今週は、来週はじめに到着するロシアのプログレス補給船と1ヶ月後に到着する予定のスペースシャトル「アトランティス」の到着に備えた準備作業に取りかかっています。 ISSへ補給を行うための4機目のプログレス補給船は、ソユーズロケットに搭載されて、カザフスタン共和国のバイコヌール基地から米国中部夏時間5月20日午後5時33分(日本時間5月21日午前7時33分)に打ち上げられる予定です。ズヴェズダの後部ドッキングポートへのドッキングは、5月22日午後7時20分(同5月23日午前9時20分)頃になる予定です。コマンダーのユーリー・ウサチェフは、自動ドッキングの手順がうまくいかない場合に備えて、ISSの手動ドッキングシステムの点検を行いました。 プログレス補給船が食料や予備のコンピュータ部品、その他の補給品等、3,100ポンド(約1,404kg)の物資を搭載して到着するのを待つ間、滞在クルーのジム・ヴォスとスーザン・ヘルムズは、来月、ISS用のエアロックを取り付ける際に使用される新しいロボットアームの点検を続けています。 「カナダアーム2」と呼ばれるISSのロボットアームの先週のテストに続いて、今週も木曜日(5月17日)の午前5時30分(同5月17日午後7時30分)頃からテストが開始される予定です。 このテストでは、主系統の運用ソフトウエアから、予備系統の運用ソフトウエアに設定が変更されました。これは、主系統が故障した場合に備えて、予備システムを使ったロボットアーム全体の点検を行っておくものです。 その次の木曜日である5月24日には、ヘルムズは実際にエアロックを取り付る際の動きと同じようにロボットアームを動かす予定です。これは、シャトルのペイロードベイ(貨物室)から取り出してユニティモジュールに取り付けるまでの動きをドライラン(シミュレーション)するものです。1週間前に行われた最初のシリーズの試験では、主系のモードを使ってデスティニー外部のグラプルフィクスチャを把持するなどの試験を行い、ロボットアームの機能を確認しました。ロボットアーム全体の運用は、完全に機能を回復したISSのコマンド・コントロール(C&C)コンピュータを経由して制御されています。 ロボットアームの点検は、アトランティス号がエアロックを搭載して打ち上げる前に、機能が正常であることを確認しておく必要があることから、今後5週間にわたり、毎週木曜日に実施される予定です。 先週金曜日(5月11日)には、3番目のC&Cコンピュータが軌道上に保管されていた部品で組立てたものと交換されました。その後、他の2台のC&Cコンピュータと同じソフトウエアが組み込まれました。デスティニー内の同じ作業エリアのラックの背面では、凝縮水を排出するための配管の目詰まりを起こしていたフィルターが交換されました。これにより水の排出システムは完全に使えるようになりました。この修理により、シャトルが到着した際に、凝縮水を廃棄するために100ポンド(約45kg)の容器に詰めてシャトルに搬入する作業は不要になりました。 4月末に故障したハードディスクは、6Aミッション時に持ち帰り、現在も故障原因の究明が続けられています。 昨年11月の4Aフライトで運ばれて展開された米国の太陽電池パドルは、現在、2基とも所定の位置に停止し、ロックされたままになっています。技術者達は、太陽電池パドルを太陽方向へ追尾させるために使用するモータの電流値が通常よりも高い状況について分析しています。太陽電池は、太陽エネルギーを吸収し、ISSの電子機器や実験装置、その他の機器に必要な電力を供給しています。 科学研究活動は、引き続き行われています。人体研究(HRF)ラックは、NASAジョンソン宇宙センターのテレサイエンス・サポート・センター(TSC)でモニタされ、コントロールされています。また、他のISS内の実験装置(ペイロード)は、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センター内のペイロード運用センターで管理されています。ISSで実行中の研究活動の詳細については次のウェブサイトをご覧ください。 http://www.scipoc.msfc.nasa.gov ISSは、250マイル(約401km)の高度で良好に運用されています。次のステータスレポートは、プログレスのドッキングの詳細とロボットアームの次回テストの説明を含めて5月22日に発行する予定です。 出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2001/iss01-14.html
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