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国際宇宙ステーション・ ステータスレポート#01-13
コマンド・コントロール(C&C)コンピュータが必要な機能を回復したので、国際宇宙ステーション(ISS)の第2次長期滞在クルーは、今度は先日取り付けたばかりのロボットアームの初期点検に取りかかっています。 明日、米国中部夏時間5月10日(木)午前9時(日本時間5月10日(木)午後11時)からの点検を第1回目とし、今後6週間にわたり毎週木曜日に、先日のスペースシャトル飛行で運ばれたカナダ製のロボットアームの念入りな点検をおこなう予定です。このロボットアームは6月に、ISS組立の初仕事としてエアロックを取り付けるという作業をおこなう予定で、明日の点検作業では、ロボットアームのエンドエフェクタ(手)の把持機構のテストを繰り返しおこなう予定です。このテストでは実験棟デスティニー上とデスティニーとユニティ間の結合トンネル*にそれぞれ設置されている2カ所の把持部(fixture)を実際に把持させてみることにしています。
先月のエンデバー号のミッション中にISSのC&Cコンピュータ3台のうち2台のハードディスクに障害が発生しましたが、地上の技術者たちはこれらのコンピュータの機能回復のために、24時間体制で作業してきました。このC&Cコンピュータ1、2、3はISSの各システムを統括するもので、「カナダアーム2」と呼ばれるロボットアームの運用をはじめ、その他の多様な役割を負っています。 現在のシステム構成は、C&C 2がプライマリ(主)コンピュータ、C&C 1がバックアップ(副)コンピュータ、そしてハードディスクを利用することができないC&C 3は待機用、となっています。C&C 3のハードディスクはC&C 1と同じような障害の兆候を示していたので、ISSのクルーは今週予備のコンピュータを組み立てて、必要であればC&C 3コンピュータと交換できるように準備しました。 一方、コンピュータの予備部品の追加分が、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から5月20日に打ち上がる次のプログレス補給船に搭載されました。このプログレス補給船は5月22日にロシアのズヴェズダ後部にドッキングする予定です。障害を起こしたハードディスクはエンデバー号で去る5月1日に持ち帰り、障害原因の究明がおこなわれています。 ISSでは新しいソユーズ宇宙船が使えるようになっています。第2次長期滞在クルーのコマンダーのユーリー・ウサチェフ、フライト・エンジニアのジム・ヴォスとスーザン・ヘルムズは通常の作業に戻り、デスティニー内のロボットアーム制御卓を使用して実施する、ロボットアーム作業の準備をしました。またズヴェズダ内に設置されているハイテク運動用具のトレッドミルの修理を終えました。トレッドミルは第1次長期滞在クルーの滞在中に故障して以来初めて正常に使えるようになりました。 科学研究活動は、ロボットアーム関連の作業中やその他の修理作業中も、そしてその合間にも、引き続きおこなわれています。人体研究ラックがNASAジョンソン宇宙センターのテレサイエンス・サポートセンター(TSC)でモニタしコントロールされる他は、ISS内の全ての実験装置(ペイロード)はアラバマ州ハンツビルのマーシャル宇宙飛行センター内のペイロード運用センターで管理されています。ISSで進行中の研究活動の詳細については次のウェブサイトをご覧ください。 http://www.scipoc.msfc.nasa.gov ISSは245マイル(約395km)の高度で良好に運用されています。次のステータスレポートは5月16日に発行する予定です。
出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2001/iss01-13.html
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