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国際宇宙ステーション・ ステータスレポート#01-11
STS-100のミッションが終了してエンデバー号は着陸し、国際宇宙ステーション(ISS)には新しいソユーズ宇宙船が到着しました。ISSの第2次長期滞在クルーは2トン近くの新しい補給品や機材の荷ほどきと搬入の作業に取りかかっています。 ISSの3台のコマンド・コントロール(C&C)・コンピュータは復旧しています。状況としては、C&C2がメインコンピュータ、C&C1がバックアップコンピュータ、C&C3は待機用コンピュータとして使われています。現在C&C2のハードディスクの内容をC&C1のハードディスクにコピーする作業をしています。これらのコンピュータの障害はエンデバー号が結合している先週水曜日に発生し始めました。ロボットアーム操作卓をはじめとするISS上の全ての運用を実施できるようにするため、コンピュータシステムを構築し直す作業をフライト・コントローラたちが続けています。ロボットアーム操作卓は、STS-100で取り付けたロボットアーム「カナダアーム2」の点検をおこなうのにも使用されます。 コンピュータの障害の原因の追求が地上でおこなわれる中、ISS上では科学研究活動をおこなっています。コマンダーのユーリー・ウサチェフ、とフライト・エンジニアのジム・ヴォス、スーザン・ヘルムズは、実験装置のラックの起動作業をおこなっています。実験装置の中には地上からの遠隔操作で運用されるものも1件ありますが、このような形態で運用されるのはこの装置が初めてです。 人体研究(HRF: Human Research Facility)ラック以外のペイロード(実験設備)は、アラバマ州ハンツビルのNASAペイロード運用センター(Payloads
Operations Center)で管理されます。ISSでおこなわれる科学研究の詳細については次のウェブサイトをご覧ください。 HRFはジョンソン宇宙センターのテレサイエンス支援センターで管理運用されています。 実験棟デスティニー内の二酸化炭素除去システムはその半分の能力しか発揮していませんが、ロシア側のシステムと一緒にして稼働させており、6人のクルーが発生するCO2を除去するには十分な能力が提供されています。 ソユーズのクルーは、昨年の11月に第1次長期滞在クルーを乗せてきた宇宙船で、米国中部夏時間5月5日午後9時19分(日本時間5月6日午前11時19分)にISSを出発する予定です。このクルーが乗ってきた新しいソユーズ宇宙船は、万一の際の帰還用宇宙船として、今後6ヶ月間ISSに結合しておきます。 ソユーズ宇宙船を交換する準備として、古い方の宇宙船のジェットのテスト噴射をここ1両日中におこない、この宇宙船で日曜日の早朝に地球に帰還できることを確認する予定です。このテストはスペースシャトルがミッションを終えて帰還する前に実施する姿勢制御システムの噴射テストと同様なものです。 5月10日(木)からスペースシャトルによる次のミッションまでの毎週木曜日に、ISSのクルーはカナダ製のロボットアームのテストをおこなう予定です。このようにして次のISSの部品である米国製のエアロックが到着するまでにロボットアームの動きを確認しておきます。エアロックはこの新しいロボットアームによってしかISSに取り付けることはできません。 ISSは良好な状態であり、高度245マイル(約394km)で地球を周回しています。次のステータスレポートは日曜日にISSからソユーズ宇宙船が出発したあとで発行する予定です。
出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2001/iss01-11.html
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