|
||||||
国際宇宙ステーション・ ステータスレポート#01-10
国際宇宙ステーション(ISS)の第2次長期滞在クルーは、今週はプログレス補給船にゴミや不要品を積み込んで、来週に予定されているプログレス補給船切り離しの準備をしました。STS-100の受け入れ準備として、ザーリャの地球側のドッキングポートに結合しているソユーズ宇宙船を、ズヴェズダ後部のドッキングポートに移動させるのですが、その場所を空けるために現在そこに結合しているプログレス補給船を切り離します。STS-100のクルーとスペースシャトルエンデバー号は、カナダが製作したISS用のロボットアームと多目的補給モジュール「ラファエロ」を運んで来週ISSに到着する予定です。 昨日から本日にかけて、プログレス補給船に残っている燃料と酸化剤を、ズヴェズダのタンクに移送しました。また明日から金曜日にかけてザーリャへ、最終的な燃料と酸化剤の移送作業を予定しています。今週始めには、ズヴェズダのコンピュータを経由して噴射の指令ができることを確認するために、プログレス補給船のエンジンを噴射して初めて小規模なリブースト制御をおこないました。 プログレス補給船は米国中部夏時間4月16日午前3時30分(日本時間4月16日午後5時30分)にズヴェズダの後部ドッキングポートから遠隔操作により分離され、その後大気圏に突入させて焼却します。第1次長期滞在クルーをISSに輸送したソユーズ宇宙船の移動は、4月18日午前7時30分(同4月18日午後9時30分)に予定されています。この作業は35分間かかります。3人のクルーがソユーズに乗り込み、ザーリャのドッキングポートから分離して、ズヴェズダの後部ドッキングポートに向かって飛行します。これでSTS-100の期間中に多目的補給モジュール(MPLM)ラファエロをユニティの地球側のポートに結合するのに必要な空間が確保されます。 ISSの住人である、コマンダーのユーリー・ウサチェフ、フライト・エンジニアのジム・ヴォス、そしてスーザン・ヘルムズは、3月18日にISS滞在を開始してから、最初の1ヶ月が過ぎようとしています。 ISSのKuバンド通信システムの起動作業は完了し、今週はクルーが、日課となっている実験や、室内の整理や修理作業をしている映像が何回か送られてきました。また重要な作業のひとつである2台のロボットアーム・ワークステーションの点検は完了しました。このワークステーションは、カナダアーム2と呼ばれるISSのロボットアームに、指令を発したり制御したりする装置です。 高度な技術を応用したロボットアームとイタリアが開発したMPLMが、エンデバー号の主要な搭載物です。7人から成るクルーは月曜日の朝フロリダに向かい、打上げに向けて、最後の3日間のカウントダウンに参加します。カウントダウンは4月19日午後1時41分(同4月20日午前3時41分)の打上げを目指して、4月16日(月)午後5時(同4月17日午前7時)に開始される予定です。 ISS滞在クルーは、プログレス補給船の切り離しやソユーズ宇宙船の移動およびスペースシャトル到着などの準備をするかたわら、科学実験をおこなっています。ISSのKuバンドテレビシステムが稼働しているので、実験関係者はデスティニー実験棟内の人体研究(HRF:Human Research Facility)ラックを起動する準備をしており、次のスペースシャトルフライトで新しいラックが到着するための準備をしています。HRFはジョンソン宇宙センター内のテレサイエンス・サポートセンターのチームが管理・運用しています。ISSに搭載されている全ての実験装置はアラバマ州ハンツビルのNASAペイロード運用センター(Payloads Operations Center)でモニタしています。ISSでおこなわれている科学研究の詳細については次のウェブサイトをご覧ください。 http://www.scipoc.msfc.nasa.gov ISSの状態は良好であり、高度240マイル(386km)で地球を周回しています。次のステータスレポートはエンデバー号打上げ後に発行します。
出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2001/iss01-10.html
|