|
||||||
国際宇宙ステーション・ステータスレポート#00-50
国際宇宙ステーション(ISS)の第1次長期滞在クルーはISSでの生活にも慣れてきて、本日もいくつかの重要な装置を居住区画であるズヴェズダー内で設置したり起動したりして、忙しく生産的な1日を過ごしました。 本日午前中に3人のクルー、コマンダーのビル・シェパード、パイロットのユーリ・ギドゼンコ、フライトエンジニアのセルゲイ・クリカレフは、ズヴェズダ内のヴォズドゥク・システムの電源を入れました。これは船室の空気から二酸化炭素を取り除いてISSの外部に排出し、空気をリサイクルする空気清浄化システムです。このシステムはコロリョフのミッションコントロールセンターのフライトコントローラにより、良好に作動していることが確認されており、クルーは二酸化炭素を除去するのに当初使用していた使い捨てのキャニスターの使用を中止しました。 クルーはまた、エレクトロンシステムを設置しました。これは消費した酸素を水を使って補充する装置です。このエレクトロンシステムは、作動テストは行いますが、11月30日に打上げられる予定のSTS-97によるISSへの次のシャトルミッションで、米国製の太陽電池パドルが導入されるまでの数週間は、ISSの主酸素発生装置としては使用しない予定です。クルーは現在、消費した酸素を補充するために、酸素発生キャニスターを1日に約1個使用しています。 クルーはさらに、コンプレッサーをズヴェズダのエアコンシステムに設置しました。このエアコンシステムのテストは明日行う予定です。エアコンシステムは冷気を供給し湿気を除去するものです。この装置が作動しなくても、ISS内の平均気温は華氏約75度(摂氏約24度)で相対湿度は40~50%に保たれると予想されています。本日クルーはこの他に、ロシアのラップトップ・コンピュータをセットアップしました。このコンピュータは各種目的に使用されますが、ISS内の装置や補給品などの在庫管理にも使用されます。この他、クルーは中央コンピュータの取り付け導入も完了しました。このコンピュータはラップトップ・コンピュータでズヴェズダ内の各システムの運用状況をモニタできるようにするためのシステムです。 フライトコントローラは米国の宇宙司令部(U.S. Space Command)が追跡している、ISSの近くを通過する可能性がある宇宙のゴミ(スペースデブリ)のモニタもしています。最新の予測ではデブリは米国中部標準時間11月5日(日)午前0時43分(日本時間11月5日(日)午後3時43分)にISSから2km以上離れたところを通過する見込みです。現在のところデブリを避けるための軌道制御は行わない方針です。 クルーは午後1時30分(同11月5日午前4時30分)に就寝しました。午後10時(同11月5日午後1時)に起床し、ISSでの4日目を開始します。明日、クルーは休日です。クルーは日曜日も同じ時間帯で睡眠をとる予定です。第1次長期滞在クルーの通常の作業スケジュールは、週に5日働き、週末は自由時間の予定です。ISSは高度約237マイル(約381km)の軌道を周回しており、各システムは正常に作動しています。 この次のステータスレポートは月曜日、又は必要に応じて発行する予定です。
出典: http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2000/iss00-50.html
|