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国際宇宙ステーション・ステータスレポート#00-49 国際宇宙ステーション(ISS)の第1次長期滞在クルーは、ISSでの最初の一日を、生命維持システムや追加の通信機器を設置したりして過ごしました。 第1次長期滞在クルーのコマンダーであるビル・シェパード、パイロットのユーリ・ギドゼンコ、フライト・エンジニアのセルゲイ・クリカレフはロシアのヴォズドゥク・システムをISSの居住区画であるズヴェズダに設置しました。ヴォズドゥク・システムは二酸化炭素を取り除いてISSの外部に排出し、空気をリサイクルする空気清浄化システムです。このシステムは二酸化炭素を吸収するためにこれまで使用されてきた使い捨て型の水酸化リチウムの容器に取って代わるものです。水を使って呼吸用の酸素を発生させるエレクトロンシステムは、月曜日に設置する予定です。このシステムは後日起動されます。現在クルーは消耗した酸素を補充するのに、酸素発生キャニスター(容器)を使用しています。 シェパードは本日の作業の中で、初期通信システムと関連するケーブルやラップトップコンピュータを接続しました。これらの通信システムがズヴェズダ居住区画内で起動されたことにより、滞在クルーは米国の人工衛星経由でフライトコントローラと交信できるようになりました。このシステムは正常に稼動しており、クルーはこれにより、電子メールや画像やビデオを送受信することもできます。 クリカレフは本日は、ズヴェズダに中央コンピュータを設置しました。このコンピュータはISS建設の初期の段階で、ロシアのモジュールに対して出される多くのコマンドを取り扱います。電気系のケーブルを接続するのに多少手間取りましたが、コンピュータは間もなく起動される見込みです。 ISSを初めて2回訪問したクリカレフは、ギドゼンコと共にズヴェズダの8基のバッテリのうち1基の障害に関する原因究明に取り掛かりました。このバッテリは9月に訪問したスペースシャトルのクルーが設置して以来、充電がうまくいっていません。クリカレフはバッテリの電気部品のコネクタのピンのひとつが、曲がっているか折れていると報告してきました。ロシアのフライトコントローラは、その他の原因究明作業は後回しにして、この問題についてさらに解析を行うと述べています。ズヴェズダの稼働中の6基のバッテリは、ISSの運用には十分な電力を供給しています。 今週は、クルーは土曜日は働き、日曜日に休暇をとる計画です。第1次長期滞在クルーの作業計画は、通常1週間に5日働いて週末は休暇をとることになっています。 シェパード、ギドゼンコ、クリカレフはISS上で米国中部標準時間11月3日午後2時(日本時間11月4日午前5時)頃に就寝しました。今晩10時(同11月4日午後1時)頃起床する予定です。ISSは地球を高度約237マイル(約381km)で周回しており、ISSのシステムは正常に作動しています。 この次のステータスレポートは土曜日の作業終了の頃に発行する予定です。
出典: http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2000/iss00-49.html
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