国際宇宙ステーションステータスレポート#00-12 2000年
3月 23日(木)午前11時(米国中部標準時間) 2000年 3月 24日(金)午前 2時(日本時間) ヒューストンのミッション・コントロール・センター
国際宇宙ステーション(ISS)の軌道上での作業は、これまで同様電力システム管理に焦点が当てられています。一方地上では技術者達が、1997年にミール宇宙ステーションから戻って以来初の宇宙飛行となるスペースシャトル・アトランティス号のISSへの飛行準備に、神経を集中しています。
アトランティス号は、4月17日以降に予定されているSTS-101の打上げに向けて、3月25日土曜日に射点に移動される予定です。オービターの準備もほぼ終了し、関係者は引き続きステーション上の機器の細部についてさらに検討しています。これらの機器は、次の与圧モジュール、ズヴェズダ・サービスモジュールがISSに到着する年末までザーリャモジュールの寿命を延ばすために、STS-101での交換が予定されているものです。
ズヴェスダーはロシアのプロトンロケットで7月8日から14日の間に打ち上げられる予定です。現在カザフスタンのバイコヌール宇宙基地で最後の点検が行われています。
ISSは特に大きな問題もなく、遠地点232マイル(373km)近地点221マイル(356km)の軌道を92分で一周しています。1998年11月の打上げ以来、すでに7645回以上軌道を周回しています。
ところで、ISSに最初に長期滞在するクルーは、7月のズヴェズダの打上げドッキングに続いて10月末に打ち上げられる予定です。ロシア語で星を意味するズヴェズダは、生命維持、コマンドコントロールの機能を持ち、ステーションの初期のクルーの居住区としても使用されます。
先日のSSCB(宇宙ステーション管理会議)の場で国際パートナーや参加者により、宇宙ステーション組立の短期計画が公式に合意されました。この会議には米国、ロシア、カナダ、日本、欧州宇宙機関、イタリア、ブラジルが参加しました。
最初の長期滞在クルーは、コマンダーのウイリアム・シェパード、ソユーズのコマンダーユーリ・ギドゼンコ、そしてフライトエンジニアのセルゲイ・クリカレフの3名です。バイコヌールからソユーズロケットで打ち上げられて2日後にISSとドッキングし、その後3ヶ月から4ヶ月にわたりISSに滞在します。
次の表は2001年8月までの短期組立飛行計画の改訂版ですが、打ち上げ日は表中の目標日以降ということになります。 国際宇宙ステーション組立スケジュール2000年3月更新
期 日*1 | フライトNo. | 打上げ機 | 主な打上げ要素 |
2000年4月13日 | 2A.2a | スペースシャトル(STS-101) | 補給艤装フライト |
7月8-14日 | 1R | プロトンロケット | サービス棟(Zvezda) |
8月19日 | 2A.2b | スペースシャトル(STS-106) | 補給艤装フライト |
9月21日 | 3A | スペースシャトル(STS-92)*2 | トラスZ1 |
10月30日 | 2R | ソユーズロケット | 搭乗員*3 |
11月30日 | 4A | スペースシャトル(STS-97) | トラスP6、太陽電池パネル |
2001年1月18日 | 5A | スペースシャトル(STS-98) | 米国実験棟(Destiny) |
2月9日 | 4R | ソユーズロケット | ドッキング室1 |
2月15日 | 5A.1 | スペースシャトル(STS-102) | 補給艤装フライト |
4月19日 | 6A | スペースシャトル(STS-100) | 遠隔ロボットアームシステム、実験ラック |
4月28日 | 2S | ソユーズロケット | ソユーズTM |
5月17日 | 7A | スペースシャトル(STS-104) | エアロック |
6月21日 | 7A.1 | スペースシャトル(STS-105) | 補給艤装フライト |
8月23日 | UF-1 | スペースシャトル(STS-109) | 利用フライト(実験ラック) |
*1:2000年3月時点のNASA計画です。 *2:若田宇宙飛行士搭乗フライト *3:クルー3名滞在開始
(注):打上げ期日については全て目標日となりますので、以後の変更にご注意ください。 この次のステータスレポートは何かイベントが発生しない限り3月30日(木)に発行する予定です。
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