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エアロックは気圧の異なる場所を人や物が移動するときに、隣り合う室内の圧力差を調節する機能を持った出入り口として使用する通路あるいは小部屋です。ここではまずエアロックの概要について、次に「きぼう」日本実験棟のエアロックについて紹介します。 1.エアロックとは
代表的なものとしてスペースシャトルのエアロックがあります。船外活動をするとき、宇宙飛行士はスペースシャトルからエアロックを通って船外に出ていきます。建設中の国際宇宙ステーション(ISS)にもエアロックが取り付けられ、ここからクルーがISSの外に出て船外活動を行います。 船外活動時のエアロックの使用手順についてはこちらをご覧ください。 2.「きぼう」日本実験棟のエアロック
地表と同じ1気圧の空気で満たされている船内実験室と、真空の宇宙空間にさらされている船外実験プラットフォームとの間で、実験装置や実験試料などの物を移動するときに、「きぼう」の船内実験室に設置されたエアロックを使用します。 形は円筒形で下図のように、船内実験室のロボットアームが取り付けてある側に設置されており、円筒の両端にハッチがあります。船内実験室側のハッチを内側ハッチと呼び、宇宙空間にさらされている船外実験プラットフォーム側のハッチを外側ハッチと呼びます。 物資は、円筒内に収納されている移動テーブルに固定し、移動テーブルを伸展させて出し入れします。 内側ハッチには小窓が付いており、エアロック内の様子を目で確認することができます。
3.使用方法 「きぼう」の船内実験室から船外実験プラットフォームへ物を移動する場合を例に、エアロック使用手順を説明します。 まずエアロックの電源を投入し、内側ハッチを開きます。エアロック内の移動テーブルを伸展して物を取り付けてからエアロック内に収納し、内側ハッチを閉じます。エアロック内の空気を真空ポンプで抜いてから、外側ハッチを開きます。移動テーブルを船外実験プラットフォーム側に伸展してロボットアームで物をつかみ船外実験プラットフォーム上に設置します。移動テーブルをエアロック内に収納し、外側ハッチを閉じます。エアロックに空気を戻し、電源を切ります。 下図はこの様子を示したものです。
4.「きぼう」日本実験棟のエアロックの主要諸元
1999年 8月4日、5日に、エアロックの移動テーブルとハッチの作動確認を行う機能試験が行われました。 この試験の様子はこちらをご覧下さい。 最終更新日:2000年 2月 9日
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