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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

油井亀美也宇宙飛行士
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油井宇宙飛行士ミッション報告会~宇宙の"おいしい話" "すごい話"~(2016年8月21日)

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油井宇宙飛行士ミッション報告会

8月21日、愛媛県と国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、八幡浜みなっと緑地公園(愛媛県八幡浜市)にて、油井宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在ミッション報告会を開催しました。

同報告会は、平成27年度に愛媛県産柑橘を輸送した宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機(HTV5)を、ISS第44次/第45次長期滞在クルーの油井亀美也宇宙飛行士が把持したことを受け、柑橘類の県内主産地である南予地域にて開催中の「えひめいやしの南予博2016」の特別イベントとして実施されました。

宇宙飛行士のミッション報告会としては初めての屋外開催となった同報告会では、山の斜面のみかん畑を臨む会場に椅子としてみかんコンテナが並べられ、日が落ちていく中、親子連れを中心に約1,800人が参加し、油井宇宙飛行士や登壇者の話に耳を傾けました。

【第一部】 油井宇宙飛行士によるミッション報告

大城一郎八幡浜市長による開会挨拶の後、大きな拍手とともに油井宇宙飛行士が登場しました。壇上での挨拶の後、ISSや「きぼう」日本実験棟の概要について紹介し、ダイジェスト映像を流しながら142日間のISS長期滞在を振り返りました。

油井宇宙飛行士は、ソユーズロケットによる打上げ、愛媛県産柑橘を搭載した「こうのとり」5号機のロボットアームでの把持、軌道上での科学実験や日常生活、ISSから見た様々な光景、そして地球に帰還するまでを映像に沿って解説しました。また、現在ISSに滞在する大西卓哉宇宙飛行士や、来年11月頃からISS長期滞在を予定している金井宣茂宇宙飛行士についても紹介し、新世代宇宙飛行士がタスキをつなぎ、油井宇宙飛行士が構築した新たな実験環境を最大限に利用していくと語りました。

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子供たちの質問に応える油井宇宙飛行士

質疑応答では、子供たちから宇宙飛行士の訓練や宇宙での生活、勉強の工夫などに関する質問が寄せられました。油井宇宙飛行士は舞台を降りて質問者に近寄り、ひとつひとつ丁寧に質問に応えました。


【第二部】宇宙に浮かぶ愛媛の柑橘トークショー

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ISSに運ばれた柑橘の輸送方法について説明

第二部では、油井宇宙飛行士のほか、JAXAの西川岳克フライトディレクタと愛媛県農林水産研究所 果樹研究センター みかん研究所の加美豊所長を迎え、柑橘類などの生鮮食品や種子島の水などを宇宙へ輸送できる時代となり、身近になってきた宇宙での生活や、実験の分野においても民間企業や大学などが参画してきていることについてトークショーが行われました。

トークショーの冒頭では、油井宇宙飛行士から、宇宙に届けられた柑橘の産地である愛媛県の皆さんにお礼が述べられました。また、愛媛県産柑橘が宇宙に届けられたのはサプライズであったこと、仲間の宇宙飛行士と分け合ったところ大喜びだったこと、宇宙食は、レトルトやフリーズドライが中心となるため、新鮮な柑橘がとても美味しく、宇宙飛行士の士気が上がったことが紹介されました。

西川フライトディレクタからは、柑橘等を運んだ「こうのとり」についての紹介や、他国の補給船が物資を届けられない状況が続き、「こうのとり」の打上げが心待ちにされていたこと、筑波の運用管制センターでは「こうのとり」運用管制チームが、米国NASAの運用管制センターでは若田宇宙飛行士がISSとの交信担当を務め、軌道上では油井宇宙飛行士がISSのロボットアームを操作して「こうのとり」5号機を捕獲し、チームジャパンの連携で成功したこと等が紹介されました。

みかん研究所の加美所長からは、旬ではない柑橘類を宇宙に届けることを可能にした長期鮮度保持技術について説明がありました。みかん研究所が開発したこの技術により、これまでの貯蔵技術では3か月が鮮度を保つ限界であったところ、5か月まで伸ばすことが出来たということで、参加者も感心した様子で聞き入っていました。

その他、身近な宇宙の話題として、「こうのとり」で種子島の水が運ばれていることや、油井宇宙飛行士のミッション中に宇宙レタスが収穫されたこと、植物の品種改良に活かせるような宇宙実験が行われていることを紹介しました。また、最近は、民間企業や大学、海外の宇宙機関などが「きぼう」を利用しており、油井宇宙飛行士がISS滞在中に実施した千葉工業大学とブラジル宇宙機関の超小型衛星の放出が一例として紹介されました。こうした実験の成果が身近に役立つ成果を生むことが期待されていることも紹介しました。

【第三部】星空観察トークショー

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星空観察トークショー

第三部では、久万高原天体観測館の中村彰正先生と油井宇宙飛行士が星空観測トークショーを行いました。夏の星座や火星、ISSから見える星など、星空の魅力について語ったほか、地上からもISSが見えることが紹介されました。第三部が始まった頃は曇っていた空も、終わる頃には雲間から「夏の大三角」をを見ることができました。

最後に、JAXA庄司義和広報部長より、閉会の挨拶が行われ、初めての屋外・夜間開催となったミッション報告会が無事に終了しました。


*断りの無い限り、日時はISSでの時間(世界標準時(日本時間-9時間))です。

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