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飛行8日目(2) クルーロックの気密チェックをクルーの睡眠中に実施し、その結果が良好であれば、船外活動は米国中部夏時間7月20日(金)午後10時30分(日本時間7月21日(土)午後0時30分)に開始される予定です。ミッションスペシャリスト(MS:搭乗運用技術者)のマイケル・ガーンハートとジェイムズ・ライリーは、4個目で最後の高圧ガスタンクをエアロックの外壁に取り付け、またいくつかの前倒し作業を実施することにしています。これらの前倒し作業は、水曜日(同木曜日)の船外活動の際、3番目のタンクの取り付け作業を前倒しで実施できたことから可能となったものです。金曜日(同土曜日)の船外活動には、ISSの片側の太陽電池パドルの軸受け部の点検、FPP(Floating Potential Probe:浮動電位測定装置)の点検などが追加されます。FPPは太陽電池パドル周辺のプラズマの密度を測定する装置です。 STS-104のコマンダーのスティーブン・リンゼイと第二次長期滞在クルーのフライトエンジニアのジム・ヴォスは、ユニティ・モジュールのモジュール間換気(IMV)装置バルブの交換を、7月18日(水)午後7時30分(同7月19日(木)午前9時30分)頃に完了しました。二人はISSコマンダーのユーリー・ウサチョフに手伝ってもらいながら、空気漏れを起こしているバルブを、米国の実験棟デスティニー内のバルブと交換しました。このバルブは2003年に2つ目の結合モジュール(ノード2)がISSに取り付けられるまでは、使用する予定はありません。 ヴォスとMSのジャネット・カヴァンディ、ISSのフライトエンジニアのスーザン・ヘルムズは、ユニティ・モジュールとエアロックの装置ロックとの間に取り付けられていたハッチを、装置ロックとクルーロックとの間に移設しました。装置ロックは宇宙服を保管したり整備したりするために使用され、クルーロックは宇宙への出口として使用されるものです。 また、ウサチェフはISSのペイロードコンピュータを使用して、ISS内のいくつかのロシア製のシステムの点検をおこないました。カヴァンディとガーンハートとライリーは、アトランティス号とISS間での物品の移送作業をおこない、船外活動の準備のために工具や宇宙服をエアロック内に搬入しました。ヘルムズはデスティニー内のペイロードデータ・コンピュータとして一時的に転用されていたコマンドコントロール・コンピュータを交換しました。ここに設置されていたペイロード・コンピュータは、STS-100ミッション中にコマンドコントロール・コンピュータが3台とも故障した際に、取り外されてコマンドコントロール・コンピュータとして転用されていました。交換した古いコンピュータはアトランティス号で地球に持ち帰り、試験と分析に使われます。 リンゼイとパイロットのチャールズ・ホーバーは、アトランティス号の姿勢軌道制御用(RCS)ジェットを使用してISSの高度を上昇させるリブーストをおこないました。ISSの軌道は約5マイル(約8km)高くなり、遠地点高度と近地点高度はそれぞれ244マイルと240マイル(393kmと386km)になりました。これはこのミッションで計画されていた最後のリブーストです。アトランティス号はISSにドッキングしたときよりも約10マイル(約16km)高いところで、今週末にISSとアンドッキングすることになります。 次のステータスレポートは7月19日午後6時(同7月20日午前8時)頃、または何かイベントが発生したときに発行する予定です。
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