船外活動(EVA:Extravehicular
Activity) |
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ISS組立のためには合計1260時間、米国の宇宙服を着て行うEVAだけで約960時間、さらにロシアの宇宙服を着て行うEVAも 300時間以上が必要と見積もられています。EVAによる作業はISSの組立、保全には欠かせないものとなっています。
7Aミッションでは、3回のEVAを、飛行4日目、7日目、9日目に行う予定です。最初の2回はスペースシャトルのエアロックから実施しますが、3回目は今回取り付けたジョイント・エアロックから実施することにしています。
予定されている各船外活動の概要は次のとおりです。
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第1回船外活動(飛行4日目) |
クルー:マイケル・ガーンハート、ジェイムズ・ライリー
作業内容:
ISS内の滞在クルーのスーザン・ヘルムズがISSのロボットアーム「カナダアーム2」を操作してエアロックをISSに取り付ける作業を支援します。作業は貨物室内と取り付け場所の2ヶ所で行います。
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貨物室内の作業
- スペースシャトルの貨物室内でジョイント・エアロックの結合機構(PCBM:Passive Common Berthing Mechanism)の断熱カバーを取り外す。
- エアロックに高圧ガスタンクを取り付けるための固定用金具を取り付ける。
- PCBMから汚染防止カバーを取り外す。
- 打上げ時にスペースシャトルから電力を供給する(LTA:Laubch To Activation)ケーブルを取り外す。
- その後カナダアーム2でエアロックを取り出してISSの取り付け場所付近に移動する間、スペースシャトルのエアロック内で約1時間待機する。
取り付け場所での作業
- ISS側の共通結合機構(ACBM:Active Common Berthing Mechanism)の状態を目視検査し、エアロックを取り付けるのに問題の無いことを確認し、さらに取付けの際必要に応じて支援できるようロボットアームによる取付け作業を監視する。
- ISSからエアロックに電力を供給するための配線をユニティからエアロックに接続する。
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第2回船外活動(飛行7日目) |
クルー:マイケル・ガーンハート、ジェイムズ・ライリー
作業内容:
4基ある高圧ガスタンク(HPGT:High Pressure Gas Tank)のうち2基を取り付ける作業を行います。
- スペースシャトルの貨物室内で固定台(SLDP:Spacelab Logistics Double Pallet)にHPGTを固定している掛け金を取り外す。
- カナダアーム2でエアロック上の取り付け位置から60cm付近にHPGTが運ばれると、これを受け取り(ハンドオフ)掛け金により固定する。
- 上記の作業を2度繰り返し、2基のHPGTを取り付ける。
- 各HPGTに接続されているホースを取り出してエアロックに接続し、バルブを操作してエアロックに圧力をかけ、接続が完全であることを確認した後、バルブを開放する。
- エアロックの4個のトラニオン*とロボットアームが掴むための把持部(グラプルフィクスチャ)に断熱カバーを取り付ける。
*トラニオン:スペースシャトルの貨物室に固定するための突起部
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第3回船外活動(飛行9日目) |
クルー:マイケル・ガーンハート、ジェイムズ・ライリー
作業内容:
第3回船外活動では、船外に出るための準備として行うプレブリーズは、宇宙ステーションから船外活動を行うために新しく開発された「エクササイズ・プレブリーズ」という方式で実施します。
この船外活動では取り付けたばかりのISSのエアロックから船外に出て、4基のうち残りの2基の高圧ガスタンク(HPGT)を取り付けます。
第2回船外活動と同じ作業を繰り返して、2基のHPGTをエアロックに取り付けHPGTからのホースをエアロックに接続します。さらに以下の作業を行います。
- 4基のHPGTのグラプルフィクスチャに断熱カバーを取り付ける。
- ロシアの宇宙服オーランスーツ用の通信用アンテナケーブルをエアロックに取り付ける。
- ハンドレールを取り付ける。
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