プログレスM-DC1宇宙船で運ばれたDC-1(愛称ピアース)は、宇宙船の推進モジュール部分が切り離されて廃棄されると、ここからロシアの宇宙服を着て船外活動をおこなうことができるようになります。2001年6月にズヴェズダの前方の端にある移送区画(transfer
compartment)から、スペースシャトルがドッキングしていない状態で実施するISS初の船外活動を実施しましたが、この移送区画は本来のエアロックとして作られたものではありません。このときの船外活動は移送区画にDC-1を取り付けるための準備作業をおこなったものです。ロシアの管理するモジュールに係わる船外活動は、原則としてDC-1から実施することになります。DC-1到着までは、ソユーズ宇宙船とプログレス補給船が結合できるドッキングポートは、ISSに2つしかなかったので、新しいソユーズ宇宙船を迎え入れて、古いソユーズ宇宙船と交換を行なう際には、プログレス補給船はISSからアンドッキングしなければなりませんでしたが、今後はドッキングポートが3箇所になるため、ドッキング運用時の制約が軽減されるようになります。
DC-1の主要諸元
全長 | 4.049 m | 直径 | 2.20 m | ハッチ直径 |
ズヴェズダ側 | | 1.10 m | ソユーズ/プログレス側 | | 80
cm | EVAハッチ | | 1.0 m 2個 | |
打上時の重量 | 約3,575kg 約3,665kg (搭載される補給品を含めた重量) |
与圧区画容積 | 13.2 m3 |
機能 | - ロシアのエアロック機能
- ソユーズ、プログレス宇宙船のドッキングポート機能
- プログレス補給船からズヴェズダ側への燃料移送機能
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最終更新日:2001年
9月 11日 |