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STS-92 NASAステータスレポート#22 スペースシャトルディスカバリー号上のSTS-92の宇宙飛行士たちは、地球への帰還の準備をしています。ケネディ宇宙センターのシャトル着陸施設である長さ3マイル(約4.8km)の滑走路への着陸は、天候が許せば米国中部夏時間10月22日午後1時14分(日本時間10月23日午前3時14分)を予定しています。 米国東部沿岸に高気圧が停滞しているため、本日の着陸予定時刻頃に横風が許容範囲を上まわるおそれがあります。ミッションマネージャーたちはヒューストンの宇宙飛行気象グループと協力し、また着陸地点でシャトル訓練用の航空機でリアルタイムで気象観測を行う主任宇宙飛行士のチャーリー・プリコート氏の助言を得ながら、本日のフロリダの気象条件を、詳細に検討する予定です。 STS-92のクルーは本日10月22日午前5時17分(同10月22日午後7時17分)に、米国空軍のテーマ曲「Off We Go Into the Wild Blue Yonder」で起床し、着陸の準備を開始しました。このミッションの指揮官であり米国空軍大佐でもあるブライアン・ダフィーは、「この曲のおかげで私達2人は起立して歌いながら窓の外の青い地球を見て、今日はあそこに帰りたいなと思いましたよ」とすぐに応じました。もし天候の条件が良くて、軌道離脱準備の指示が出された場合、クルーはディスカバリー号のペイロードベイ(貨物室)のドアを午前9時27分(同10月22日午後11時27分)に閉じ、打上げ及び帰還用の与圧服を着用して午前11時(同10月23日午前1時)過ぎに着席する予定です。帰還時のフライトディレクターのリロイ・ケイン氏が、軌道離脱噴射予定時刻の20分前に、フライトコントロールチーム内で準備完了の確認を行い、軌道離脱の最終決断を下す予定です。ケネディ宇宙センターに午後1時14分(同10月23日午前3時14分)に着陸するための軌道制御システム(Orbital Maneuvering System:OMS)のエンジンの噴射は午後0時7分(同10月23日午前2時7分)に予定されています。必要であればその次の周回にも着陸の機会があります。その場合の軌道離脱噴射は午後1時43分で、着陸は午後2時50分(同10月23日午前4時50分)の予定です。 最初の着陸機会でディスカバリー号が軌道離脱の噴射を行うのは、インド洋上の予定であり、その後、北部スマトラ島の上空を通過する予定です。3分半の噴射でディスカバリー号は速度を落とし、軌道から降下して帰還を開始する予定です。35分ほどで、太平洋イースター島の南方上空を飛行し、シャトルは地球大気の上層部分に接近する予定です。この飛行の過程は大気圏突入と呼ばれています。シャトルの速度は、まだマッハ25以上であり、船体外部の温度は短時間で3,000°F(約1,650℃)近くにまで上昇します。 ディスカバリー号の飛行の最後の方では、フロリダの海岸線を通過するまでに、ホンジュラスとニカラグアの国境線にそって中央アメリカを通過し、カリブ海西部の上空、キューバの最西部とメキシコ湾を通過する予定です。そして、ケープカナベラル近くのフロリダの東海岸に到着する前にエバグレーズとオキチョビー湖の上空を飛行する予定です。 ディスカバリー号がケネディ宇宙センター付近に到達すると、船長のブライアン・ダフィーは、シャトルを手動操作に切り替える予定です。船長は、223度機首を回して、ディスカバリー号をケネディ宇宙センターの15番滑走路に着陸するための最終的なアプローチに導く予定です。 全てが計画通りに進み、ディスカバリー号が、午後1時14分(同10月23日午前3時14分)に長さ3マイル(4.8km)の滑走路に着陸すると、約11日間で約450万マイル(約724万km)の飛行をしたことになります。これでシャトルプログラム史上、100番目のミッションを終えることになります。 この次のステータスレポートはディスカバリー号がケネディ宇宙センターに着陸した後、または、着陸の延期が決定された後に発行する予定です。
出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts92/STS-92-22.html | |||||
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