|
||||||
STS-92 NASAステータスレポート#17 本日ディスカバリー号のクルーは、作業場所を国際宇宙ステーション(ISS)の内部に移し、今回取り付けたZ1トラスの最終的な結合作業を完了すると共に、ISSへの最初の滞在クルーが使用する機器や補給品を搬入しました。第1次長期滞在クルーは来月早々に到着する予定です。 クルーはまた、Z1トラスに取付けられている630ポンド(約285kg)のジャイロスコープの試験を行いました。これはコントロール・モーメント・ジャイロ(CMG)と呼ばれており、地球を周回するISSの姿勢を制御する装置の一部です。クルーは毎分100回転でジャイロを回転させ、回転速度と電力消費状況を確認しました。来年(2001年)1月に米国のデスティニー実験棟が接続された後、このCMGがISSの姿勢制御を行うようになると、毎分6000回転で運用される予定です。 ミッションスペシャリストのウイリアム・マッカーサとリロイ・チャオは、ラップトップコンピュータを使用してジャイロスコープのヒーターをオンにするなどのテストを行いました。このヒーターは宇宙空間の低温からジャイロを保護するために使用されます。 これらの試験と、ロシアのザーリャ・モジュールへの補給品の搬入に予定よりも時間がかかり、このためクルーがISSのユニティー・モジュールから最後に退室する時刻は金曜日の午前(日本時間金曜日午後)まで延期されました。それに伴って、アンドッキング(シャトルのISSからの切離し)は90分遅れ、米国中部夏時間10月20日(金)午前10:09(日本時間10月21日午前0時09分)となる予定です。なお、アンドッキングの遅れによる明日の作業への影響はありません。 パイロットのパメラ・アン・メルロイとミッションスペシャリストのジェフ・ワイゾフは、ザーリャ内の環境(細菌の増殖状況)を調べるため、ザーリャ内機器の表面からサンプルを収集しました。また、シャトルのトイレにある汚物処理システムの詰まりを取除き、これにより一時的に使用できなくなっていたトイレは使用可能となりました。 この他、本日NASAとロシアは、10月31日(火)午前1時53分、モスクワ時間10月31日午前10時53分(同10月31日午後3時53分)に第1次長期滞在クルーが搭乗したソユーズロケットをカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打上げることを公式に発表しました。打上げ後2日でISSに到着しなければならないというソユーズのランデブー条件を満たすため、打上げ日が1日調整されました。現在のところ、ソユーズのドッキングは11月2日(木)午前3時20分、同11月2日午後0時20分(同11月2日午後5時20分)を予定しています。第1次長期滞在クルーには、船長のビル・シェパード、ソユーズ船長のユーリ・ギドゼンコ、フライトエンジニアのセルゲイ・クリカレフを予定しています。 ディスカバリー号の宇宙飛行士たちは10月19日午後9時17分(同10月20日午前11時17分)に8時間の睡眠に入り、10月20日午前5時17分(同10月20日午後7時17分)に起床して、ISSとの切離し作業の準備に取りかかる予定です。 ディスカバリー号は良好な状態で地球を周回しています。ケネディ宇宙センターへの帰還は日曜日の午後(同月曜日の早朝)の予定です。 この次のステータスレポートは10月20日午前7時(同10月20日午後9時)頃に発行する予定です。
出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts92/STS-92-17.html | |||||
最終更新日:2000年 10月 20日 | |||||