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NASAステータスレポート

STS-92 NASAステータスレポート#15
ジョンソン宇宙センター
2000年10月18日(水)午後7時30分(米国中部夏時間)
2000年10月19日(木)午前9時30分(日本時間)

ミッションスペシャリストのピーター・ジェフ・ワイゾフとマイケル・ロペズ・アレグリアは、本日ディスカバリー号のペイロードベイ(貨物室)上の空間で、小型の救助用のバックパックを使用してゆっくりと移動する実地検証試験を行いました。この装置は宇宙飛行士が漂流してしまったときに安全に宇宙船に戻ることができるようにするためのものです。

それぞれの宇宙飛行士は窒素ガスを推進源とするSAFER(セルフレスキュー用の小型推進装置)を使用して、50フィート(約15m)の飛行を1回ずつ、ゆっくりと行いました。飛行は長いテザー(命綱)でシャトルに繋がれた状態で、もう1人がディスカバリー号のロボットアームの先端に乗って後ろからついていくという方法で行いました。

本日は予定されていた4回のうちの最後の船外活動を実施し、来月到着する予定の最初の滞在クルーのための国際宇宙ステーション(ISS)の準備、および今後のISS組立作業のための準備を行いました。本日の船外活動は米国中部夏時間10月18日午前10時(日本時間10月19日午前0時)に開始され、10月18日午後4時56分(同10月19日6時56分)に終了しました。作業時間は6時間56分でした。これで、STS-92の船外活動時間は合計27時間19分となり、これまでの5回のISS組立てシャトルミッションの合計船外活動時間は69時間34分になりました。

若田宇宙飛行士によるロボットアーム操縦の支援を受けて、ロペズ・アレグリアとワイゾフは船外活動を実施しました。本日の船外活動では、Z1トラスから軌道上で取外しが可能なグラプルフィクスチャを移設するとともに、P6太陽電池パドル用の把持結合機構の開閉を行いました。P6太陽電池パドル用の把持結合機構は、12月に到着する太陽電池パドルのトラスを固定するためのものです。また、米国の実験棟デスティニーへの電力供給に用いるケーブルトレイの展開も行いました。デスティニーは来年早々にISSへ取り付けられる予定です。さらに、5Aフライトで米国実験モジュールのデスティニーをユニティに取付ける際に、補助的に使用するためZ1トラスに取り付けてある、手動結合機構(MBM)のラッチの開閉動作試験を行いました。

(訳注:5Aフライトでの米国実験モジュールデスティニーの取付け作業は次のように行います。現在ユニティに取り付けてあるPMA-2を取り外し、Z1トラスに取り付けてある手動結合機構(MBM)に仮置きする。ユニティのPMA-2を取り外したあとにデスティニーを取り付る。MBMからPMA-2を取り外し、デスティニーのユニティとは反対側に取り付ける。すなわち現在のユニティとPMA-2との間に、デスティニーを挿入することになります。)

ワイゾフ宇宙飛行士は、ピストル型電動ドライバ(パワーツール)を使用し、P6太陽電池パドル用の把持結合機構のラッチを開閉させました。125回転以上まわしてラッチを開いてから閉じ、再度開きました。STS-97のクルーが12月に太陽電池パドルを取り付けられるよう、「カニのはさみ(The Claw)」と呼ばれる把持機構のラッチを開いたままの状態にしました。

時間がなかったため、船外活動中のクルーを救助しエアロックへ連れ戻す技術の試験は中止になりました。

船外活動の後、船長のブライアン・ダフィーとパイロットのパメラ・アン・メルロイは3回目(最後)のISS軌道高度上昇を実施しました。30分間にわたりディスカバリー号の軌道姿勢制御(RCS)噴射装置を断続的に18回噴射してISSの軌道高度をゆっくりと上昇させ、11月初旬の最初の滞在クルーの到着に備えました。これによりISSの平均軌道高度が1.7マイル(約2.7km)高くなり、このミッションでは合計約5マイル(約8km)高くなりました。

この次のステータスレポートは10月19日午前6時(同10月19日午後8時)に発行する予定です。

 

出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts92/STS-92-15.html


 

最終更新日:2000年 10月19 日

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