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ペイロードベイ(貨物室)内
レイアウト
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Z1トラス
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STS-92はISSの組立を行うことが主たる目的です。その作業対象として2つの主要ペイロード(搭載機器)、Z1トラスとPMA-3を軌道に運びます。
スペースシャトルのペイロードベイ(貨物室)内では右図のように配置されています。
Z1トラスは、ISSにとって重要な機能を持つ3つの装置を搭載した骨組構造の構造体です。1つ目の機能は、ジャイロスコープを使ってISSの姿勢を制御する機能です。2つ目の機能は、地上と通信するための機能です。3つ目の機能は、太陽電池パネルによって変換した電力をISS内に配分する機能です。
Z1トラスはユニティの上方(天頂方向)に取り付けられ、Z1トラスにはSTS-97(4A)フライトでP6トラスが取り付けられます。
詳細についてはこちらをご覧下さい。
PMA-3 |
PMA-3は、スペースシャトルとISSを結合するドッキングポートで、重さは1,156kgです。
PMA-3は、ユニティの下方(地球方向)に取り付けられ、今後2回のスペースシャトルミッションSTS-97(4Aフライト)とSTS-98(5Aフライト)でスペースシャトルがこのPMA-3にドッキングする予定です。その後STS-102(5A.1フライト)でユニティの下部から左舷の結合機構へ移設されます。
PMAは与圧結合アダプタという名称の示すとおり、与圧されていて、ISSの構成要素を結合したり、スペースシャトルとISSを結合するための構造体です。
建設途中のISSには、これまでに2基のPMA(PMA-1,PMA-2)が取り付けられています。
PMAの概要と用途
PMA |
ミッション名 |
用途 |
PMA-1 |
2A
(STS-88) |
STS-88の主要ペイロードであったユニティ(ノード1)に取り付けて打上げられ、軌道上で待っていたザーリャと結合するために使用しました。ザーリャとユニティはこのPMA-1で結合された状態で運用が続けられます。 |
PMA-2 |
PMA-1と同じSTS-88で、ユニティのPMA-1とは反対側に取り付けて打上げられました。この時は、スペースシャトルのドッキングポートとして使用されました。
将来5Aフライトで米国実験棟が打ち上げられた時に、ユニティから外して米国実験棟へ移設される予定です。
さらにその後10Aフライトでノード2が打上げられた時に、米国実験棟からノード2に移設されることになっています。 |
PMA-3 |
3A
(STS-92) |
4A、5Aフライト時のスペースシャトルのドッキングポートとして使用します。
20Aフライトで、ノード3が打上げられた時に、ノード1からノード3へ移設される予定です。 |
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直流変圧器 DDCU(DC to DC Converter Unit) |
DDCUは、115~173Vdcで入力した電圧(一次電圧)を123V±3Vdcの安定した電圧(二次電圧)に変換する、直流変圧器です。
STS-92では、2基のDDCUがスペースシャトルの荷物室に固定されて打ち上げられます。
DDCUは、船外活動でZ1トラスに取り付けられます。
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船外活動用工具箱 ETSD(EVA Tool Stowage Device) |
ETSDは、Z1トラス上に設置される船外活動工具箱のことであり、 2つのETSDがスペースラブパレット(SLP)という取付台にPMA-3とともに取り付けられて打ち上げられます。
ETSDは、船外活動でZ1トラスに取り付けられます。
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