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ミッション内容

 米国東部夏時間の 9月 8日に、国際宇宙ステーション(ISS)組立のために、スペースシャトル・アトランティス号(STS-106)の打上げが行われました。これはISS組立のための 6回目のフライトであり、スペースシャトルによるフライトでは4回目にあたります。(注:プログレス補給船の打上げ1回は除く)

  1. これまでのISS組立
    1998年
    11月20日
    1A/Rフライト
     基本機能モジュール(ザーリャ、ロシア語で「日の出」の意味)が1A/R(ロシアのプロトンロケット)フライトで打ち上げられ、ISSの宇宙での組立が開始されました。
    1998年
    12月4日
    2A(STS-88)フライト
     ノード1(愛称ユニティ)が2A(STS-88)フライトで打ち上げられ、ザーリャとユニティを結合しました。
    1999年
    5月27日
    2A.1(STS-96)フライト
     機材や物資の補給が行われました。
    2000年
    5月19日
    2A.2a(STS-101)フライト
     ヴェズダの打上げ前に実施しなければならないザーリャの修理等が行われました。
    2000年
    7月12日
    1Rフライト
     ロシア・サービスモジュール「Zvezda」(ズヴェズダ、ロシア語で「星」の意味)と国際宇宙ステーションのドッキングを実施しました。

     詳細についてはこちらをご覧下さい。

  2. 今回のミッション実施の経緯
     当初の予定ではロシアのサービスモジュール(愛称ズヴェズダ)は1999年11月に打ち上げられる予定でしたが、ロシアのプロトンロケットの打上げ失敗等の影響を受けて、その打上げは約8ヶ月遅れることになりました。
     このため、ザーリャの軌道上運用期間が予定よりも長引き、ズヴェズダを打ち上げる前に、ズヴェズダとのドッキングに必要なザーリャ内の一部の機器の寿命が切れることになりました。また、バッテリ等、故障や劣化傾向を示す機器も出ており、ズヴェズダを打ち上げる前にこれらの機器を交換・修理する必要が生じました。
     (ザーリャは、ズヴェズダとのドッキング後には、ほとんどの機器が停止される予定であるため、他のISSモジュールと比べると電子機器の保証寿命は短く設定されています。)

     そのため、当初はズヴェズダ打上げの1ヶ月後に予定されていた補給艤装飛行2A.2フライトを、2A.2a(STS-101)フライトと2A.2b(STS-106)フライトの2回に分け、次のように実施することにしました。

    • 2A.2a(STS-101)フライト:
       ズヴェズダの打上げ前に実施しなければならないザーリャの修理等を行う。

    • 2A.2b(STS-106)フライト:
       ズヴェズダ打上げ後にズヴェズダ内に入室して内部の装置の点検・起動等を行い、10月に予定されている3A(STS-92)フライトや最初の滞在クルーの到着に備えるための作業を行う。

  3. ミッション内容
     今回行われる2A.2b(STS-106)フライトでは、ISSに入室してズヴェズダ内の装置の点検・起動等を行い、10月に予定されている3A(STS-92)フライトや最初の滞在クルーの到着に備えるための作業を行います。
     今回の飛行ではズヴェズダ内へ初めて入室することになります。
    ズヴェズダの打上げ時に重量削減のため、外されて打ち上げられた機器(環境制御関連の機器やクルーが使用する機器類)を軌道上でプログレス補給船とスペースシャトルからズヴェズダ内に搬入し、取り付けます。これによりズヴェズダに人が住める環境を整えます。
     このプログレス補給船は最初の滞在クルー到着前にドッキングを解除させることになっているので、今回の飛行で全ての荷下ろしを済ませ、いつでも分離可能なようにハッチを閉めて帰還します。
STS-106の飛行計画概要
項 目 計 画
打上げ日時 2000年 9月 8日午前 8時45分(米国東部夏時間)
2000年 9月 8日午後 9時45分(日本時間)
ロンチウインドウ2分30秒
射 場 米国フロリダ州ケネディ宇宙センター(KSC)39B発射台
フライト期間 11日19時間11分
搭乗員 7名
オービター アトランティス号(22回目の飛行)
軌道高度
投入高度 約320km
ISSとのランデブ高度 約370km
軌道傾斜角 51.6度
帰還日時 2000年 9月20日午前 3時56分(米国東部夏時間)
2000年 9月20日午後 4時56分(日本時間)
帰還場所 (第一着陸地)米国フロリダ州ケネディ宇宙センター(KSC)
搭載
ペイロード
ISS補給
  • スペースハブ・ダブルモジュール(与圧部補給品)
  • ICC(曝露機器の輸送)
ISS以外のペイロード
  • 教育用宇宙実験装置(SEM-8)
  • 教育用宇宙実験装置(ゲッタウェイスペシャル G-782)
  • 商用バイオプロッセシング装置(CGBA)

STS-106(2A.2b)ミッションの主要イベント
飛行日 主要イベント
1 打上げ/軌道投入、Kuバンドアンテナ展開、ランデブーのための軌道制御
2 シャトルのロボットアーム、宇宙服、エアロック等の点検作業、ランデブーのための軌道制御
3 ISSとのランデブー・ドッキング、船外活動(EVA)の準備
4 船外活動(EVA)(ザーリャとズヴェズダ間の配線接続、ズヴェズダへの磁力計取付)ISSのリブースト(軌道引き上げ)
5 ISS入室(各モジュールのハッチ開放、不要な機器の取り外し、回収、シャトルおよびプログレス補給船からの荷下ろし)
6 ISS内への物資の搬入、ズヴェズダへのバッテリの取付、ザーリャのバッテリ交換等
7
同上
8 ISS内への物資の搬入、ズヴェズダ内へのエクササイズ機器の取付
9 ISS内への物資の搬入、ISSからの退室ISSとのドッキング解除準備
10 ISSとのドッキング解除、フライアラウンド運用(約140m)離れてISSの写真、ビデオを撮影) クルー全員による広報イベント、半日の休暇
11 船内の後片づけ、帰還準備、Kuバンドアンテナ収納
12 軌道離脱、着陸
注:飛行日数はクルーの起床を1日の起点としています。初日は打上げ後5時間で就寝するのでフライト期間とのずれが生じます。


最終更新日:2000年10月 6日

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