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STS-101ステータスレポート

STS-101ステータスレポート-15
2000年5月 26日(金)午前 6時00分(米国中部夏時間)
2000年5月 26日(金)午後 8時00分(日本時間)

 ミッションの目的を十二分に果したアトランティス号のクルーは、今朝早く、国際宇宙ステーション(ISS)へのドアを閉じました。すっかり若返ったISSに今夜別れを告げることになります。

 「これ以上の幸せはありません。このフライトは100%以上の出来でした。」とフライトディレクタ(飛行指揮官)のリーダーのフィル・エンジェローフ氏は感想を述べました。

 「クルーはすっかり新しくなったISSを、軌道に残してくるわけです。」とISSフライトディレクタのリーダーのポール・ヒル氏が付け加えます。

 ISS上でのクルーの作業の主たるものとしては4基の新しいバッテリと関連機器の取付け、ザーリャ・モジュール内部への10個の新しい煙感知器の取付け、4個の冷却ファンの取付け、ザーリャのコンピュータの機能を拡張するための配線の追加、通信装置用の新しい記憶装置の取付け、それに米国製の補助通信システムへの新しい電力分配装置の取付けなどが挙げられます。ジェフリー・ウィリアムズとジェームス・ヴォスの2人の宇宙飛行士により6時間44分にわたり実施された船外活動により、新しい通信アンテナ、ロシアのクレーンの最後の部品、何本ものケーブルや手すりなどが、ISSの外壁に取付けられました。取付けた新しい装置は検査の結果、全てが良好に作動しています。

 クルーは3300ポンド(1485kg)以上の物資をアトランティス号から運びました。ISSから取外しアトランティス号に移した分を差引くと、ISSの質量は正味約1トン増加したことになります。新しい電子装置などのほか、クルーは将来ISSに滞在するクルー用に、12ガロン(45リットル)の容器4個に入れた48ガロン(180リットル)の飲料水、トレッドミル(歩行器)、運動用エルゴメーター(自転車こぎ器)、筋力維持用器具、裁縫用具、ゴミ箱、衣類、工具類、本、ノートパッド、缶切、その他の物資を搬入しました。メアリ・エレン・ウェーバー宇宙飛行士が搬入作業全体を指揮しました。またコマンダー(船長)のジェームス・ハルセルとパイロットのスコット・ホロウィッツはアトランティス号の制御用エンジンを3日間にわたり一日に一時間ずつ穏やかに噴射し、アトランティス号の軌道高度を27マイル(約43.4km)高くしました。次の主要な構成要素は7月にロシアが打上げる予定ですが、ISSは現在、その到着を待受けるのに最適な軌道に乗っています。

 スーザン・ヘルムズとユーリー・ウサチェフ両宇宙飛行士は5つのハッチを閉じながらISSから退出していく作業を開始しました。まず、米国中部夏時間5月26日午前0時23分(日本時間5月26日午後2時23分)にザーリャ・モジュールの中央区画へのハッチを閉じ、最後のハッチは5月26日午前3時4分(同5月26日午後5時4分)紅海の上空234マイル(約376km)を飛行中に閉鎖されました。ヘルムズとウサチェフそしてジェイムス・ヴォスの3名は来年再度ISSを訪問し、ISSへの長期滞在クルーの第2陣として4ヶ月以上滞在する予定です。このミッション期間中アトランティス号の宇宙飛行士たちは、ISSへのハッチを開いた状態で3日と8時間1分過したことになります。

 アトランティス号は5月26日午後6時3分(同5月27日午前8時3分)にISSとのドッキングを解除し、ISSから遠ざかっていくための最後のエンジン噴射の前に、ISSの真上から真下までの半周のフライアラウンド運用を実施する予定です。アトランティス号とISSは遠地点高度238マイル(約383km)近地点高度230マイル(約370km)の軌道にあり、地球を92分で周回しています。この次のステータスレポートは5月26日午後7時に発行する予定です。




最終更新日:2000年 5月 29日

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