このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
 
JAXAトップページへ
 JAXAトップページへ宇宙ステーション・きぼう広報・情報センターサイトマップ
 
ミッション結果の要約

飛行目的
 このSTS-101ミッション(2A.2aフライト)は現在地球を周回している国際宇宙ステーション(ISS)組立の第4回目のミッションで、ISSの一部分であるザーリャ・コントロールモジュールの修理を行うことが主たる目的です。また将来の滞在クルーが使用する物資の搬入なども行うものです。

 ザーリャはコントロールモジュールとしての役割をあまり長く果すことが想定されていなかったため、搭載機器の寿命は短く設計されていました。当初はこれらの機器の寿命が尽きる前に、ロシアのズヴェズダ・サービスモジュールが打上げられる予定でしたが、それが8ヶ月遅れたためにザーリャ内部に不具合が発生し始めました。そこでズヴェズダ打上げの前にザーリャの不具合を修理することを目的として、今回の飛行が実施されることになったのです。


飛行概略
 飛行の概略は以下のとおりです。詳細はステータスレポートをご覧下さい。(以下に示す時刻は米国中部標準時間です。)
(1) 打上げ:2000年5月19日午前5時11分(日本時間5月19日午後7時11分)
(2) ISSとのドッキング:5月20日午後11時31分
(3) 船外活動
開始 5月21日午後8時48分
終了 5月22日午前3時32分
総作業時間 6時間44分
作業者 ジェイムス・ヴォス、ジェフリー・ウィリアムズ
作業内容 以下の作業を行いました。
  1. 昨年ISSに取りつけた米国製のクレーンをしっかりと固定させる。
  2. ロシア製のクレーンの最後の部品を取付けて完成させる。
  3. 通信システムのアンテナの一つを交換する。
  4. ハンドレール(手すり)を外壁に取付ける。
  5. カメラケーブルを外壁に取りつける。
(4) 船内活動
開始 5月22日午後7時58分
終了 5月25日午前3時4分
作業者 全クルー
作業内容  以下の作業を行いました。
  1. 物資(飲料水、トレッドミル(歩行器)、エルゴメーター(自転車こぎ器)、筋力維持用器具、裁縫用具、ゴミ箱、衣類、工具類、本、ノートパッド、缶切その他)のISSへの搬入
  2. 空気ダクトの配置変更による空気循環の改善
  3. 新しいバッテリーと関連機器の交換(4セット)
  4. 新しい煙感知器の取付け(10個)
  5. 冷却ファンの取付け(4個)
  6. 消火器の交換(3個)
  7. ザーリャのコンピュータの機能を拡張するための配線の追加
  8. 通信装置用の新しい記憶装置の取付け
  9. 米国製の補助通信システムへの新し い分電盤の取付け
(5) リブースト
 ISSは、空気抵抗で高度が日々下がるので、この次の便が到着するまでの高度低下を見込んでISSの軌道高度を予め上昇させておく操作です。ドッキングした状態でシャトルのエンジンを噴射して実施します。
  1. 1回目:5月23日午後7時1分~7時59分の間に27回の噴射を実施。
  2. 2回目:5月24日午後
  3. 3回目:5月25日午後6時36分~7時34分の間に27回の噴射を実施
高度上昇は3回分合わせて約27マイル(約43.4km)
(6) ISSとのドッキング解除
時刻 5月26日午後6時3分
ドッキング期間 5日18時間
(7) 帰還
2000年5月29日午前1時20分(日本時間5月29日午後3時20分)
(8) 総飛行時間
9日20時間9分


実施結果
 フライトディレクタが100%以上の出来であったと感想を述べるほど作業は順調に進捗してISSは完全に若返えり、ズヴェズダ・サービスモジュールが7月に到着するのを待つばかりとなりました。


最終更新日:2000年 8月 2日

JAXAトップページへサイトポリシー