この飛行では、ロスMSとニューマンMSが3回の船外活動(EVA)を実施しました。
身体を固定する所が少ないため、片方のEVAクルーは、ロボットアームの先端に足を固定したまま移動して、以下に示すようなEVA作業を行いました。
このような作業時には、シャトルのロボットアームを操作する船内クルーとの連携が必要になります。 また、2名とも非常時に備えてSAFER(Simplified
Aid for EVA Rescue)と呼ばれるセルフレスキュー用の小型推進装置を装備しますが、万が一の場合および最後の機能試験時を除いては、使用する
ことはありません。 | EVA
1(飛行5日目) | - APCU(Assembly Power Converter Unit)ジャンパーケーブル2本の接続及び、データ・バス・ターミナル・コネクター等の取り付け
- PMA2、ノード1(ユニティ)間の電力及び通信用ケーブル4本の接続
(主系、冗長系合わせて計8本) (上記2つの作業は、ノード起動前に実施する必要があります。)
- ノード1外壁へのスライドワイヤー(1本)の設置
- PMA1、ノード1間の電力及び通信用ケーブル8本の接続
(主系、冗長系合わせて計16本)
- PMA1、ザーリャ(FGB)間の電力アンビリカルライン(FGBからノード1へと供給される大元の電力供給ケーブルです)6本の接続(この接続により、ノード1の起動が可能となるため、船内からノード1の起動が行われます。)
ここまでの作業で、合計で40箇の配線コネクターを接続しました。 - PMA-1のMDM(マルチプレクサー/デ・マルチプレクサー)のサーマル・カバー(低温環境からMDMを保護します)の取り外し
(2箇所)(MDMが起動されノード1が起動したことを確認した後、実施します。)
- ノード1へのハンドレール(5箇所)とワークサイト・インタフェース(WIF:足場の固定用)(6箇所)、等のEVA作業時に身体を保持するのに使用する機器を設置(もともと、EVA2で行う予定になっていましたがEVA1時に前倒しで作業を実施した模様です)。
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2(飛行7日目) | - S-Band初期通信システム・アンテナ(2個)の設置
- ノードのCBMハッチとペタルカバーのロンチ・レストレイン(打上げ時に使う固定具)ピンの取り外し。
- ノード1天頂部のMDMへのサン・シェード(太陽光線があたり、高温になるのを防ぐための日除け用のパネル)の設置
- ノード1のトラニオン・ピン(シャトルの荷物室への固定部)へのカバー(断熱カバー)設置。(このピンから熱が逃げるため、冷えすぎを防止します。)
- 完全に展開していなかったザーリャのTORUアンテナ2基のうちの1基を展開する作業(EVA2の作業に追加されました。)
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3(飛行10日目) | - ノード1外壁へのEVA工具の入った保管バッグの取り付け。
- ノード1/PMA-2間で、PMA-1 APAS(ロシア製のドッキング機構)アンビリカルケーブルを取り外す。
- 完全に展開していなかったザーリャのTORUアンテナ2基のうちの残りの1基を展開する作業(EVA3の作業に追加されました)
- FGBへのハンドレールの取り付け
(ロケットで打ち上げるときに取り付けられなかったFGBの後方部分にハンドレールを設置する。エンデンバー号から最も離れた部分での作業となります。) - 今後の組立ミッション時のEVAに備えて、最適な場所へEVA工具を移動する。
- ISS外壁の写真撮影による記録
- シャトルのペイロードベイ(貨物室)内での、SAFERと呼ばれるセルフレスキュー用の推進装置の試験
最終更新日:1999年 2月 25日
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