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宇宙で英語を学ぼう

宇宙で英語を学ぼう

最終更新日:2012年3月30日

このコーナーでは、米国航空宇宙局(NASA)などの各国宇宙機関、あるいは欧米の宇宙関連メディアの報道などを基に、宇宙開発の現場で使われている生の英語を紹介していきます。

普段あまり使うことのない単語や用語も含まれていますが、様々な英語に触れるうちに、語学学習の楽しさに気が付くかもしれません。

NASAで使われている「かっこいい」英語を知りたいという軽い気持ちで始めるのも良いでしょうし、ちょっと息抜きに雑談ネタとして読まれるのも良いかと思います。また、紹介する記事はできるだけ面白い情報を選び、英語を学ぶと同時に海外の宇宙開発事情も学べるように考慮しています。

世界には、日本のメディアで紹介されていない情報がたくさん溢れています。英語が読めれば、それだけ世界の動向を早く、そして詳しくキャッチできるのです。

宇宙開発の現場は国際協力が必須の世界です。これをきっかけに英語を勉強してみませんか?


【第apollo11回】

用語イメージ1

アポロ11号ミッションで月面で星条旗をたてる様子をモニターする管制室(出典:NASA)

用語イメージ2

アポロ11号ミッションで月着陸船内のオルドリン宇宙飛行士(出典:NASA)



Copy, Loud and clear, Roger, Affirmative
(アポロ11号の月面着陸時の交信で使われていたNASAの交信用語)

解説

NASAの地上の管制センターと軌道上のクルーが音声交信する場合は、特殊な交信プロトコル(通信規約)が使われています。

これは、ノイズも混じった聞きとりにくい音声でも誤りがないように伝え合うための技術で、聞き間違いが生じないような用語が選ばれています。

出典で紹介されている、アポロ11号の月面着陸時の交信時のスクリプトからいくつか紹介してみましょう。

  • 102:15:02 Duke: Columbia, Houston! We're standing by. Over. (Long Pause) Columbia, Houston. Over.
  • 102:15:41 Collins: Houston, Columbia. Reading you loud and clear. How me?

(注:DukeはCapsule Communicator(CAPCOM、軌道上クルーとの交信担当)、Collinsは司令船のパイロットです。)

Columbia, Houston! は、(司令船の名前である)「コロンビア号、こちらヒューストン」という意味です。We're standing by. Over. "standing by"は「待機中」。"over"は無線交信の終わりにつけて、「以上」、「応答願います」という意味ですが、"over"は最近では省略されることが多いです。

これに対して、クルーが「ヒューストン、こちらコロンビア」と応え、loud and clearと続けています。これは、ノイズもなくはっきり聞こえるかを確認する時の音声交信時の決まり文句で「こちらはちゃんと聞こえています」という意味です。ここでは聞かれる前に宇宙船側から言っていますが、通常は、地上からHow do you hear me?と尋ねてから、Loud and clearと答える手順となっています。

  • 102:16:00 Duke: We copy.
  • 102:18:50 Collins: Eagle, did you copy Columbia?

ここで使っているCopyはI understand(理解しました)の意味です。私はあなたの話した内容を聞き取ってちゃんとcopyしましたというニュアンスです。

  • 102:16:19 Collins: Columbia. Roger.

このRogerもcopyと似たような意味で、日本語だと「了解」と言えばよいでしょう。Copyは1語1語正確に聞き取ったというニュアンスなのに対して、Rogerは意味を理解したという感じでしょう。

  • 102:24:48 Duke: That's affirmative.

Affirmativeは難しい単語ですが、意味はすごく簡単で、Yesです。affirmativeは、これだけ長ければYesのような聞き間違いはないことから使われます。これに対してNoはNegativeになります。

 
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