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JAXA宇宙飛行士活動レポート

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JAXA宇宙飛行士活動レポート 2015年2月

最終更新日:2015年3月19日

JAXA宇宙飛行士の2015年2月の活動状況についてご紹介します。

油井宇宙飛行士、ISS長期滞在に向けた訓練を実施

国際宇宙ステーション(ISS)の第44次/第45次長期滞在クルーである油井宇宙飛行士は、2月初めはNASAジョンソン宇宙センター(JSC)でISS長期滞在に向けた訓練を行い、その後はロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センターで訓練を行いました。

JSCでは、船外活動やISSのロボットアーム(SSRMS)の訓練を行いました。無重量環境訓練施設(NBL)のプールを利用した訓練では、訓練用の船外活動ユニットを着用してプールに潜り、宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)のモックアップ(実物大の模型)を使って訓練を行いました。この訓練で油井宇宙飛行士は、「こうのとり」の曝露パレットに搭載された船外装置を船外活動を実施して取り外さなければならない状況を想定した手順を訓練しました。

また、船外活動クルーとSSRMSを操作するクルーが連携して船外活動の任務を進める流れを習熟するために、バーチャルリアリティ(VR)システムを利用して、一緒に飛行するチェル・リングリン宇宙飛行士と訓練を実施しました。訓練の中で、油井宇宙飛行士はSSRMSの操作を担当し、船外活動クルーの作業を支援する手順を確認しました。

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ソユーズ宇宙船のシミュレータで訓練を行う油井宇宙飛行士ら(出典:JAXA/GCTC)

ロシアでは、ソユーズ宇宙船の飛行をシミュレーションした訓練が主なものでした。油井宇宙飛行士は、コマンダーのオレッグ・コノネンコ宇宙飛行士、リングリン宇宙飛行士とともに、打上げからISSにドッキングするまでと、ISSから分離して帰還するまでの各飛行段階において実施するソユーズ宇宙船の操縦方法を実習しました。油井宇宙飛行士らは、ソユーズ宇宙船が自動制御によって運用できなくなった場合のバックアップとして用意されている手動制御によるソユーズ宇宙船の操縦方法や、ソユーズ宇宙船で飛行中に急減圧が発生した場合の対処などを訓練しました。ISSのロシアモジュールについては、火災・急減圧といった緊急事態の発生を想定した対処訓練を実施しました。

大西宇宙飛行士、ロシアでサバイバル訓練を実施

国際宇宙ステーション(ISS)の第48次/第49次長期滞在クルーである大西宇宙飛行士は、2月前半はロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センターで、後半はNASAジョンソン宇宙センター(JSC)でISS長期滞在に向けた訓練を行いました。

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サバイバル訓練に参加するイヴァニシン(右)、大西(左)、ルビンズ(中央)宇宙飛行士(出典:JAXA/GCTC)

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火を焚く大西宇宙飛行士(出典:JAXA/GCTC)

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シェルタを設営するイヴァニシン(右)、大西(中央)、ルビンズ(左)宇宙飛行士(出典:JAXA/GCTC)

ロシアでは、ソユーズ宇宙船が雪山や雪原に不時着したことを想定したサバイバル訓練を実施しました。この訓練は、クルーが協力しあって無事に生還するための技術を実地で身につけるための訓練です。大西宇宙飛行士は、ソユーズ宇宙船で一緒に飛行するアナトーリ・イヴァニシン、キャスリーン・ルビンズ両宇宙飛行士とともに、気温が氷点下の屋外で野営生活を送りました。ソユーズ宇宙船が不時着した場合に、救助が来るまでに2、3日かかる可能性があることから、訓練は2泊3日の日程で行われました。

訓練は、ソユーズ宇宙船の帰還モジュールの中でソコル宇宙服から防寒着に着替えることから始まりました。その後は、キャンプ地を選定し、ソユーズ宇宙船のパラシュートと切り出した木を利用して、寝泊まりするためのシェルタを設営しました。暖を取るために集めた木を燃やして火を起こし、夜間は火が消えないように、火の番を交代しながら睡眠を取りました。

クルーが怪我をしたケースも想定され、怪我をしたクルーの手当も実習しました。その他、発煙筒を焚いて救助隊へサインを送る手順も訓練の中で実際に行いました。

ロシアでは、サバイバル訓練のほかに、ソユーズ宇宙船の運用を想定した訓練をイヴァニシン、ルビンズ両宇宙飛行士とともに実施し、初めてクルー3名揃って飛行中のシミュレーションを行いました。また、大西宇宙飛行士は、人工的に模擬重力を発生させる大型のセントリフュージを利用して、ソユーズ宇宙船の大気圏再突入時に実際に身体にかかる加速度を再現した環境の中で、ソユーズ宇宙船を操縦する訓練も実施しました。ロシアモジュールについては、生命維持システムの訓練の一環で、トイレのメンテナンス作業の手順を確認しました。

JSCでは、ISSの運用全般に関わる訓練を実施しました。大西宇宙飛行士ら3名のクルーは、火災・急減圧・空気汚染といった緊急事態を想定した訓練を行い、ISSの実物大の訓練施設の中で、それぞれの事態が発生した際の対処手順を実施しました。

大西宇宙飛行士は、ISS滞在中に医療担当クルー(Crew Medical Officer: CMO)が行う医学検査の手順や救急処置法についても訓練しました。CMOは、ISS滞在時に他のクルーの健康管理はもとより、他のクルーが病気や怪我をした場合に、地上の航空宇宙医師(Flight Surgeon: FS)の指示の元で救急処置を行う役目を担います。

また、その他にも、ロボットアームで宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)を把持する操作の訓練や、ISSでの日常的な作業をスケジュールに沿って進めるシミュレーション訓練、ISSで撮影した写真や映像データの管理方法を学ぶ訓練などを行いました。

大西宇宙飛行士は、日々の訓練の様子をGoogle+で紹介していますので、是非こちらもご覧になってください。

Google+

野口、星出両宇宙飛行士、飛行機操縦訓練を実施

野口宇宙飛行士と星出宇宙飛行士は、それぞれおよそ1週間にわたり、大分県国東市にある大分空港で、本田航空株式会社が所有するホーカー・ビーチクラフト式 G58型(Baron)を利用した航空機操縦訓練を行いました。

この訓練は、航空機を操縦しながら交信・判断などを行い、心理的圧力がかかる状況の中で、宇宙飛行士に求められる資質のひとつであるマルチタスク能力の維持・向上を図るためのものです。

飛行前には、フライトシミュレータを使用した操縦方法の習熟訓練を行ったほか、気象・運航に関する講義を受けました。また、機体の飛行前点検手順についても確認し、訓練に使用する飛行機の機体を自ら点検した上で飛行訓練を実施しました。

飛行中は、航空機の姿勢・高度・位置・針路の測定を計器のみを頼りに行う飛行や、着陸を中止して飛行に戻る操作、異常発生時の操作などを行いました。

古川宇宙飛行士、ロボットアーム操作の維持・向上訓練をJSCで実施


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SSRMS操作訓練を行う古川宇宙飛行士と、訓練に立ち会う若田宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)

古川宇宙飛行士は、国際宇宙ステーションのロボットアーム(SSRMS)の操作技術を維持・向上させるために、1月中旬から2月6日まで、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)でロボティクス訓練を行いました。

訓練では、ロボットアームのシミュレータを使用して、船外活動クルーを支援するためのSSRMS操作や、ISSに接近した宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)などの無人の補給船をロボットアームで把持するための操作を実施しました。訓練期間中には、ロボットアーム操作の第一人者である若田宇宙飛行士が立ち会う機会もあり、古川宇宙飛行士は若田宇宙飛行士からアドバイスを受けました。

"Innovation is GREAT~英国と創る未来~"オープニングイベント

2月27日、“Innovation is GREAT~英国と創る未来~”キャンペーンのオープニングイベントが、英国大使館の主催で六本木アカデミーヒルズにて開催されました。このキャンペーンは、日英パートナーシップ促進を目指す日英両国により1年間にわたって行われるもので、宇宙開発における協力の促進も期待されています。本オープニングイベントでは、来日中であったケンブリッジ公爵殿下により開幕の挨拶が述べられました。

キャンペーン開始に合わせて、今年、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在する予定の油井宇宙飛行士と、欧州宇宙機関(ESA)に所属するイギリス出身のティモシー・ピーク宇宙飛行士が、本キャンペーンにビデオメッセージを贈りました。

油井宇宙飛行士はビデオメッセージの中で、ピーク宇宙飛行士とともに、ISS滞在中の活動を通して、イノベーションに繋げたいという思いを語りました。油井宇宙飛行士とピーク宇宙飛行士は、2009年に宇宙飛行士候補者に選抜された同期で、第16回NASA極限環境ミッション運用(NEEMO16)では、一緒に訓練に参加した経験があります。油井宇宙飛行士が今年の5月からISSに長期滞在するのに続き、11月からピーク宇宙飛行士がISSに滞在する予定です。油井宇宙飛行士はメッセージの中で、ピーク宇宙飛行士を激励する言葉も述べ、ピーク宇宙飛行士にしっかりとバトンタッチしたいと語る場面もありました。

イベントに出席した野口宇宙飛行士は、ケンブリッジ公爵殿下とともにキャンペーンの開幕を祝う鏡開きを行ったほか、トークセッションではキャンペーンの意義を語り合いました。このイベントでは、英国の科学技術関係者や宇宙関連企業の代表者によるプレゼンテーションも行われました。

向井千秋宇宙飛行士が、仏レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを受章

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レジオン・ドヌール勲章叙勲式(左から向井宇宙飛行士、ティエリー・ダナ駐日フランス大使)(出典:JAXA)

JAXA宇宙医学研究センター長の向井千秋宇宙飛行士は、フランス レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエに叙され、2月3日にティエリー・ダナ駐日フランス大使により勲章を授与されました。

向井千秋宇宙飛行士が、仏レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを受章、勲章授与式に出席

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