国際宇宙ステーション(ISS)の第44次/第45次長期滞在クルーである油井宇宙飛行士は、5月に引き続き、6月6日までロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センターで訓練を行い、その後は米国に移動して、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)でISSに関わる訓練を行いました。
ロシアでは、ソユーズ宇宙船で一緒に飛行するロシアのオレッグ・コノネンコ宇宙飛行士、NASAのチェル・リングリン宇宙飛行士とともに、ソユーズ宇宙船の運用を模擬した訓練や、ISSのロシアモジュールで火災・急減圧・空気汚染などの緊急事態が発生したことを想定した訓練を行いました。
JSCでは、ISSの米国側モジュールで緊急事態が発生した場合の対処訓練のほかに、船外活動訓練やIMAXカメラの操作訓練などを行いました。船外活動については、無重量環境訓練施設のプールを使用した技量試験も行われ、試験の中で油井宇宙飛行士は、船外活動中に何かしらの理由で気を失ってしまった船外活動のパートナーを救助する手順を実践しました。また、高負荷・短時間の運動で筋萎縮や骨量の減少を最小限に抑えるプログラムを開発することを目的としたSPRINTと呼ばれるNASAの実験に関わる訓練を行い、被験者となるクルーがISS滞在中に実施する運動手順を確認しました。