11月24日から26日にかけて、筑波宇宙センター(TKSC)とつくば国際会議場で行われた第57回日本宇宙航空環境医学会大会において、長年宇宙医学の研究の第一線で活躍してきた向井宇宙飛行士が大会長を務めました。
本大会は、「社会に役立つ宇宙医学」をメインテーマに開催され、向井宇宙飛行士は、講演やシンポジウムの座長を務めるとともに、自らも「有人宇宙飛行から学んだこと、そして、これから」をテーマに講演を行いました。
大会期間中、JAXA医学研究室からは、宇宙滞在時の運動について、エネルギー消費量が多く、体重減少を促進する運動プログラムは、長期ミッション遂行のマイナス要因となる可能性があり、この課題を解決する運動療法に関する研究に着手していることや、宇宙飛行による免疫機能低下に関する研究についての発表がありました。また、長期間実際にISSに保存していた宇宙日本食を地上に持ち帰り、宇宙放射線の影響による栄養成分の変化があるかどうか、現在調査を進めている研究についても報告が行われました。その他、宇宙飛行士の健康管理を題材として、児童向けに運動実習と講義を行うMission Xの取り組みなどについても紹介しました。