国際宇宙ステーション(ISS)の第28次/第29次長期滞在クルーである古川宇宙飛行士は、長期滞在に向けて訓練を継続しています。
2月は、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)のほか、ロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)、そして筑波宇宙センター(TKSC)で長期滞在に向けた訓練を行いました。
JSCでは、ISSに設置されている筋力トレーニングを行うための装置である改良型エクササイズ装置(Advanced Resistive Exercise Device: ARED)の使い方や、船外活動クルーが船外活動ユニット(Extravehicular Mobility Unit: EMU)を装着する際の支援作業などについて訓練を行いました。
GCTCでは、ISSのロシアモジュールで火災やデブリ衝突による減圧が発生した場合を想定した対処法の訓練や、ソユーズ宇宙船で緊急脱出する手順を訓練したほか、ソユーズ宇宙船をISSへドッキングさせる運用や軌道離脱の運用についても訓練を行いました。
TKSCでは、「きぼう」日本実験棟のロボットアームの操作訓練や、「きぼう」で実施する実験に関わる訓練、宇宙医学実験支援システムに関わる訓練などを行いました。
宇宙医学実験支援システムの訓練の模様は、報道関係者にも公開されました。宇宙医学実験支援システムは、軌道上で取得した医学実験データを軌道上で一元管理し、その解析情報を、軌道上の宇宙飛行士と地上の研究者が双方で見ることができるシステムです。訓練では、宇宙医学実験支援システムを構成する電子聴診器、パルスオキシメータ、ホルター心電計、簡易脳波計、USBカメラの使用方法や、ラップトップに組み込まれたシステムとの連携などを確認しました。