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有人閉鎖実験参加者募集のご案内 

    募集は終了させていただきました。

  1. 実験名称
    「日本人宇宙飛行士のリスクマネジメント手法開発にかかる有人閉鎖実験(その1)」

  2. 実験の目的
    宇宙開発事業団も協力して現在建設が進められている国際宇宙ステーション(ISS)では、完成時にはISS内に6〜7人の宇宙飛行士が常駐し、宇宙飛行士は3ヶ月から最大6ヶ月に渡る滞在が予定されています。このような宇宙空間/微小重力という特殊な閉鎖隔離環境で長期滞在することは、心理的にもストレスを与えることがアメリカ・ロシアの経験によって示されてきています。そのため、現在ISSに滞在している宇宙飛行士には、ストレスを低減・解消するためにさまざまな精神心理的サポートが行われています(資料1(PowerPointファイル))。

    このように、サポート手法については比較的充実している一方で、地上から遠く離れた宇宙空間で生活するISS搭乗宇宙飛行士がどのような心理状態にあるか−健全なのか、心理的に疲労がたまってきているのか、それとも鬱状態などになってはいないか−を判断するための手法としては、現状2週間に1度、20分程度の地上にいるカウンセラーとの面接しか用意されておらず、これ以外の客観的評価手法はいまだ開発途上にあるのが現状です。

    宇宙開発事業団ではこれらの点について検討するため、平成10年2月から筑波宇宙センター内の閉鎖環境適応訓練設備を用いて2回の有人閉鎖実験を行うとともに、平成11年から12年にかけてモスクワで行われた有人長期閉鎖実験にも参加しました。これまでの実験のデータから、閉鎖環境下における人の行動特性・心理状態についてある程度の知見を得ることができました。このため、宇宙開発事業団では、ISS搭乗宇宙飛行士の精神心理支援手法開発試験の一環として、閉鎖環境下でのストレスが参加者のパフォーマンスにどのような影響を及ぼすかについて知見を加えるとともに、有効な精神心理状態測定ツールの開発に向けて基礎的な知見の蓄積を行うための第1回の実験を、平成15年1月中旬をめどに実施することといたしました。この実験は、ISSの閉鎖隔離環境を模擬するために、宇宙開発事業団筑波宇宙センターにございます「閉鎖環境適応訓練設備」において、参加者の方に同設備の内部で生活していただくことによって行います。
    閉鎖設備見取り図

    実験概要、参加者資質等の要求などについて、下記の通りお知らせいたします。本実験の参加者として参加を希望される方は、下記内容をご確認いただいた上で必要事項について11項の連絡先までご連絡下さいますようお願いいたします。またご質問がある方も、同じ連絡先にご連絡ください。

  3. 実験概要
    今回の実験は、3名の人達に同じ閉鎖設備に入ってもらい、1週間の共同生活をしていただきます。参加者の方には、1週間の閉鎖環境滞在が可能であるかを評価するための健康診断、並びに精神心理検査および面接を行った後、筑波宇宙センターにある閉鎖環境適応訓練設備内で6泊7日の期間にわたり生活し、様々な心理検査や課題に取り組んでいただきます(資料2(PowerPointファイル))。これらの検査や課題については、具体的にはお示しできませんが、一般的な心理状態の質問紙の他に、実際の宇宙ステーションでも用いられているNASA開発の認知能力評価テスト、グループディスカッションや活動量の測定などが予定されています。また、閉鎖環境滞在中は、毎朝カウンセラーによる面接が実施され、精神心理的健康状態が健全に保たれていることを確認します。

    参加応募者の皆さんには、応募書類選考の上、12月13日(金)に最終選抜のために筑波宇宙センターに集合いただき、閉鎖設備の紹介、実験課題・機器の説明、および詳細スケジュール内容の説明を行います。この同日に、健康診断(採血を含む)および精神心理学的問診を行い、最終的に参加者となる3名(+1名のバックアップ)の方を選抜させていただきます。

    実験は、閉鎖環境滞在前の測定(1日)、閉鎖環境滞在(7日)、閉鎖環境滞在後の測定(1日)の計9日間連続して行われます。閉鎖環境滞在前の測定前夜から閉鎖環境滞在後の測定の第2日目まで、就寝時刻が午後11時、起床時刻は午前7時30分になります。

    閉鎖環境滞在前の測定として、NASAで開発されたコンピュータを用いた認知機能評価テスト、各種心理筆記試験、および精神心理問診を実施します。測定は医師および看護婦の立ち会いのもとに行い、何か問題が生じた場合には直ちにテストを中止して適切な処置を講じます。

    閉鎖環境滞在中には、毎朝の精神面接、グループディスカッションなどの共同で行う作業、コンピュータテスト、ペーパーテストなどが実施されます。活動内容はその都度こちらから指示が出ます。また腕時計型の活動量測定装置が昼夜を通じて装着されることになります。食事は、3食とも外部から調理済みの食事が届けられますし、飲料水等も準備されます。

    スケジュール
    閉鎖実施期間および生活スケジュール(予定)
    ※ここで、本実験の特殊性について説明します。本実験に参加することにより制限される事柄としては、閉鎖環境滞在中の心理的負荷に対する参加者の皆さんの反応が重要な分析項目となりますので、閉鎖中は一時的にせよ自由に閉鎖設備外に出ることはできませんし、外部との連絡も制限されます(たとえば、携帯電話の持ち込みはできません)。もちろん、中途で実験を辞退する場合には退室できますし、緊急時には管制室を通していつでも外線での通話が可能です。また、皆さんの行動は、トイレやシャワーなどの場所を除いてモニターカメラで観察されています。滞在中の生活内容は普段の生活に比べてそれほど難しくはありませんが、精神的ストレスのかかることが予想されます。またこれまで滞在したことのない環境で生活するストレスから、睡眠不足による疲労感、頭重感などの引き起こされる可能性も考えられます。閉鎖中の生活は、各種検査・実験等の作業を事前に設定されたスケジュールに従って実施し、食事や起床・就寝等も定められたスケジュールに従っていただきます。

    閉鎖滞在終了後、健康チェック等を実施し、その後皆さん個別に閉鎖生活の感想等を聞かせていただきます。閉鎖環境滞在終了の翌日に、滞在前に実施したテストと全く同様のテストが実施され、これをもって実験終了となります。

  4. 生じうる悪影響とその対策法について
    この実験で皆さんには以下の悪影響が現れることがあるかもしれませんが、実験の日中には精神医学専門家が立ち会い、さらに昼夜を通じていつでも医師を呼び出せる状態にあります。万一、健康管理上、治療や経過観察が必要になった場合は、迅速かつ適切に対処します。

    4-1 閉鎖空間で共同生活を営むことにより、
    • スケジュール通り生活しなければならない(自由がない)
    • 共同生活しなければならない(他人とうまくやらなければならない)
    • 自分の行動や精神状態を観察されている

    などの精神的ストレスが加わり、考えられ得る最悪の事態として精神的変調や共同生活者とのトラブルが生じる可能性があります。これらを防ぐため、皆さん自身で実験を中止できるようにしてあります。そして、皆さん自身がいつでも閉鎖空間から外に出られるようにしてあります。また、実験期間中は常時(睡眠中を除く)、心理学の専門家が皆さんの行動を観察・把握し、少しでも問題が起きそうなときは直ちに実験を中止いたします。

    4-2 また、日常と大きく異なる環境下で生活することにより、疲労感や頭痛、日中の眠気が著しくなり、気分の変調などがもたらされるかもしれません。これらの症状に対しては、日中に常時待機している医師および精神医学専門家が適切な対処を図るようにし、症状が著しい場合には実験を中止します。

    4-3 閉鎖環境滞在中には、睡眠中を含むほとんどの時間帯において連続的に活動量の測定が実施されます。これらは、腕時計型のデータ記録装置各1個により測定されますが、装着が長期に渡ることにより、かゆみ・痛みの生じる場合があります。これらに対してはかぶれ用の軟膏の提供など適切な処置を講じますし、症状が耐え難いようであれば、測定を中止します。

    4-4 万が一、上記症状が発生し後遺障害などがでた場合に備え、皆さんには実験参加前に傷害保険に加入していただきます。保険にかかる費用は、宇宙開発事業団が負担します。なお、傷害保険での補償額は死亡・後遺障害1億円、入院保険金日額5,000円、通院保険金日額3,000円とします。

  5. 自由意志による実験からの撤退の保証について
    この実験への参加に同意した場合でも、また、実験の途中でも、皆さんが止めたいときはいつでも止めることができます。その場合には申し出てください。

  6. 参加者のプライバシー保護について
    取得しました参加者の個人情報・データは参加者にご報告すると共に、厳密に保管します。本実験から得られた成果については、事業団技術資料、論文、または学会発表として公表する予定ですが、個人が特定されるような形での情報・データの公表は致しません。また、写真・ビデオ記録公表等については、事前に皆さんのご了承を得たうえでのみ行います。また、実験期間中は、実施場所である宇宙飛行士養成棟の実験実施エリアへの関係者以外の立ち入りを禁止致します。

  7. 参加者要件
    下記に参加者として必要な要件の目安を示します。最終的には上記の通り、面接により参加者を選定させていただきます。
    ・ 性別:男女不問
    ・ 年齢:40代前半程度まで
    ・ 学歴:大学卒業以上
    ・ 語学:日常英会話程度ができること
    ・ 医学的条件:健康であること(医学検査の実施予定)
    ・ 心理的条件:協調性、適応性、情緒安定性、意志力等の特性を備えていること
    ・ その他:宇宙医学ないし閉鎖系での精神心理状態について専門的興味を持っていればさらに望ましい

  8. 謝金等(予定)
    参加者の居住地から筑波に来ていただくのに必要な旅費、宿泊費、および閉鎖設備滞在中の謝金については、事業団規定の金額をお支払いさせていただきます。謝金については、1週間の閉鎖滞在を完遂した場合の成功報酬を含め、実験終了時に25万円程度のお支払いを予定しています。

  9. 応募方法
    以下の項目について記述の上、12月6日(必着)までに11項の連絡先まで郵便、電子メールにてご応募ください。

    ・参加者として参加を希望する方からご呈示いただきたい事項(フォームは自由)
    (1) 氏名(ふりがな)
    (2) 性別
    (3) 生年月日
    (4) 現住所
    (5) 電話番号
    (6) 電子メールアドレス(所有の方)
    (7) 連絡先住所および電話番号
    (8) 現在のご職業(勤務先、勤務先住所、職種、担当業務)
    (9) 学歴・学問的背景(大学(院)名、卒業年月、主専攻)
    (10) 語学力(英語:TOEIC等の点数があれば記述。その他日常会話能力の程度(初級、中級、上級程度)について記述)
    (11) 長期海外滞在経験(場所、期間)
    (12) 健康状況:健康診断書を提出してください(身長、体重、視力、聴力、検尿、胸部X線撮影。その他現在加療中のものがあれば記述)
    (13) 参加を希望する理由・動機
    (14) 次回実験時参加者募集案内通知希望の有無
    (15) その他特記事項

    ※ 健康診断書は、電子メールでの応募と別途郵送いただいてもかまいません。その際は電子メールにその旨お記し下さい。
    ※ 応募者の個人データは参加者選考の目的以外には用いません。残念ながら今回参加者をお願いするに至らなかった方々のデータは廃棄いたします。ただし、項目(14)で通知を希望する旨連絡いただいた応募者については、住所と電話、メールアドレスのみ保管させていただきますが、この用途以外に用いることはありません。

  10. 参加者選抜の進行スケジュール
    〜12月 6日 募集期間
    12月上旬 書類選考結果通知(合格者の方には面接日調整)
    12月13日 最終選考(面接および詳細健康診断)
    12月中下旬 合否通知
    1月下旬 閉鎖試験実施


  11. 連絡先
    宇宙開発事業団 宇宙環境利用推進部 宇宙医学研究開発室 井上夏彦
    住所:〒305-8505 茨城県つくば市千現2−1−1 筑波宇宙センター
    FAX:0298-68-3950
    電子メール:BOSHUU@nasda.go.jp

最終更新日:2002年12月24日

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