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最終更新日:2015年04月17日

成果


氷表面の反射光を捉えた干渉縞観察に成功

氷の平らな表面(ベーサル面)の小さな成長速度を計測するには、ベーサル面からの反射光を用いた干渉計を利用することが最適です。ところが、氷結晶ベーサル面の反射率はガラスの500 分の1しかありません。極めて緻密で革新的な干渉計を開発することで、ベーサル面の反射光を捉えた干渉縞観察に成功し、ナノ・メートルの精度で成長速度を計測することに成功しました(図1)。


生体高分子が誘発する結晶の自発的振動成長の発見

本実験では、国際宇宙ステーションの「きぼう」の微小重力環境下で、不凍糖タンパク質を含む水溶液を融点以下にまで冷却し(その融点からの冷却の度合いを過冷却度と言います)、成長する氷結晶を詳細に観察し、ベーサル面表面の成長パターンを透過位相差顕微鏡で観察する(図2)だけでなくそのベーサル面成長速度を、ナノ・メートルの精度で計測しました。その結果、一定であると思われていた結晶成長速度が、実は5 ?10 倍程度大きくなったり小さくなったりと、周期的に変動する現象を捉えることに成功しました(図3)。この現象は、不凍糖タンパク質が氷の結晶成長面に直接作用していることを世界で初めて実測したことになります。本研究は、不凍糖タンパク質のような生体マクロ分子に支配される新しい結晶成長機構の解明として画期的成果であり、生体内での結晶生成を制御する分子レベルでのしくみの解明に直結するだけでなく、生体に倣う新しい高品質結晶材料の創生に役立ちます。

図1 氷結晶ベーサル面の干渉縞画像。この縞の動きを解析し、成長速度を算出する。視野:1.6mm X 2.1mm

図2 図1 と同じ時刻の位相差顕微鏡画像。視野:1.6mm X 2.1mm

図3 任意の定点での干渉縞の位置の時間変化
図の傾きが成長速度に相当

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