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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート

国際宇宙ステーション・ ステータスレポート#02-24
ミッション・コントロール・センター
2002年 5月 17日(金)午後4時(米国中部夏時間)
2001年 5月 18日(土)午前6時(日本時間)



国際宇宙ステーション(ISS)での滞在が24週目に入った第4次長期滞在クルーは1日の作業時間を分割して、来月に予定している地球帰還の準備、科学実験、ISS内に設置されている酸素生成装置の機能を回復する作業をおこなっています。

コマンダーのユーリー・オヌフリエンコ、フライト・エンジニアのカール・ウォルツとダニエル・バーシュは、実験装置や器具の片づけ作業を引き続きおこなっています。来月早々には自分たちが搭乗して地球に帰還するスペースシャトル・エンデバー号が到着する予定です。スペースシャトルのマネージャーたちは5月16日、エンデバー号はSTS-111で5月30日に打ち上げ可能と判断しました。予定ではエンデバー号は6月1日にISSとドッキングすることになります。

ロシアのフライト・コントローラたちはオヌフリエンコと協力し、エレクトロン(酸素発生装置)のシステムを修理しました。ISSには酸素を補充する方法がいくつかありますが、エレクトロンはそのうちのひとつです。エレクトロンは水を水素と酸素に分解し、酸素を船室内に供給します。水素は宇宙空間に排気してしまいます。これはISS内のリサイクルの一環です。その装置はここ2週間、稼働したりしなかったりであったため、ロシアのフライト・コントローラやISS滞在クルーは、いくつかの修復方法を試してきました。結局センサの不具合が原因であることが判り、ソフトウエアでこのセンサを経由しないようにすることにしました。これはロシアのミッション・コントロール・センターが提供するソフトウエアです。

エレクトロンの修復方法を検討している間、ISS船内の酸素が不足するようなことはありませんでした。この間、ISSでは固体燃料酸素発生カートリッジをいくつか消費して酸素を補充していました。このキャニスターは加熱すると酸素を放出します。エレクトロンが利用できなかったとしても、ISSには固体燃料カートリッジ、米国の酸素タンクなどの酸素供給源があるので、3ヶ月はもちこたえることができます。これらの酸素供給源はスペースシャトルやプログレス補給船が来るたびに補充されています。
クルーは今週の作業の締めくくりとして「デスティニー」(米国の実験棟)内の実験炉を使って、石油化学工業で利用する石油精製過程の要であるゼオライトの結晶を成長させる実験をISSでは初めて実施しました。実験資料は先月スペースシャトル・アトランティス号で運ばれたもので、成長した結晶はエンデバー号で持ち帰り、研究者に引き渡されます。さらに、バイオマス・生成システム(BPS)と呼ばれる植物生長実験も引き続きおこないました。この実験ではクルーがシロイヌナズナの標本を定期的に保存し、植物生長チャンバの状況を観察します。 

今週クルーは数時間を割き、STS-111でエンデバー号で到着する宇宙飛行士たちとの共同作業や、到着する第5次長期滞在クルーへのISSの業務の引継ぎ計画を点検しました。STS-111はISSクルー交替の他、カナダが製作したモービル・ベース・システム(MBS)を運びます。これで「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)が、先月のスペースシャトル・フライトで運ばれたトラスのレール上を行ったり来たりすることができるようになります。エンデバー号のクルーはさらに、不具合のあるカナダアーム2の手首ロール関節の交換もおこないます。これは今年の後半と2003年に予定しているミッションで、更にトラスのセグメントをISSに取り付ける作業に備えてアームやレール機構を準備するために実施するものです。

一方、ISSマネージャーたちは今年の後半から2003年の前半にかけて、トラスを組み立てる際に使用するアンビリカルコネクションに安全機構を取り付ける必要性を検討しています。この安全機構は、クイック・ディスコネクトと呼ばれるアンビリカル接続が正常に作動しない可能性を無くすために設計されました。クイック・ディスコネクトとは、組み立てや保守作業の時に、アンビリカルを必要に応じて簡単に脱着できる機構です。新しい機構は今後のシャトルによるミッションや後続のISSクルー滞在期間(インクリメント)中に取り付けられます。この機構を取り付けるためこの期間中に船外活動を1回追加することになります。

ISSクルーの活動状況、今後の打ち上げ日時、また地上のある地点からのISSの可視性などについてはhttp://spaceflight.nasa.govをご覧ください。

ISSでの科学実験の模様については、アラバマ州NASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://www.scipoc.msfc.nasa.govをご覧ください。

この次のISSステータスレポートは5月24日、あるいは何かのイベントが発生した時点で発行する予定です。



出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2002/iss02-24.html

最終更新日:2002年 5月21日


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