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JAXA宇宙飛行士活動レポート

JAXA宇宙飛行士活動レポート 2013年9月

最終更新日:2013年10月25日

JAXA宇宙飛行士の2013年9月の活動状況についてご紹介します。

若田宇宙飛行士、ISS長期滞在に向けたNASAでの訓練を修了

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NBLで船外活動訓練に備える若田宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)
(※写真は2013年3月に撮影)

国際宇宙ステーション(ISS)の第38次/第39次長期滞在クルーである若田宇宙飛行士は、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)で行ってきたISS長期滞在に向けた訓練を修了しました。

JSCでの最後の訓練機会となった9月、若田宇宙飛行士は、ISSのシステム運用や機器故障時の対応、医療機器の使用方法など、ISSの運用に関連する幅広い知識を訓練を通して再確認しました。

無重量環境訓練施設(Neutral Buoyancy Laboratory: NBL)にある巨大なプールを使用した船外活動訓練も実施しました。若田宇宙飛行士は、ISSの実物大の訓練施設が沈められているプールに訓練用の宇宙服を着て潜り、ISSの船外機器のメンテナンス作業の手順や、宇宙服に異常が発生した場合の対処法などを確認しました。

また、若田宇宙飛行士が被験者となる医学実験の飛行前データを取得する作業も行われました。

9月の下旬には、ドイツにある欧州宇宙機関(ESA)の欧州宇宙飛行士センター(European Astronaut Centre: EAC)を訪れ、「コロンバス」(欧州実験棟)や欧州補給機(Automated Transfer Vehicle: ATV)に関する訓練を行いました。

油井宇宙飛行士、ISS長期滞在に向けた訓練を実施

国際宇宙ステーション(ISS)の第44次/第45次長期滞在クルーである油井宇宙飛行士は、9月前半は8月に引き続きロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)で訓練を行い、9月後半はNASAジョンソン宇宙センター(JSC)で訓練を行いました。

GCTCでは、ソユーズ宇宙船の姿勢制御システム・ドッキングシステム・テレビシステム・医学支援システムについて、講義を受けてシミュレータを使用した実技を行い、各システムに関する知識と操作方法を学びました。

JSCでは、国際宇宙ステーション(ISS)の運用全般に関わる訓練を行いました。油井宇宙飛行士は、米国の実験ラックに搭載されている装置の扱い方や、ISSで生活する上で欠かすことのできないトイレや運動器具の使用方法について訓練を行いました。また、平時のISS内での作業の流れを体験するために、ISSのシミュレータを利用して、ISSの1日のスケジュールに沿って作業を行うシミュレーションも実施しました。その他にも、急減圧や空気汚染などの緊急事態が発生した場合の対処訓練や、船外活動に関わる訓練を行いました。船外活動に関連する訓練では、船外活動中に扱うケーブル類の操作や、誤って宇宙空間に放り出された場合に使用するセルフレスキュー用推進装置(Simplified Aid For EVA Rescue: SAFER)の操作を学びました。

「アクエリアス」でのSEATEST訓練に野口宇宙飛行士が参加


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サンプル採取作業を行う野口宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)

野口宇宙飛行士は、NASAが9月10日から14日にかけて実施したSEATEST訓練(Space Environment Analog for Testing EVA Systems & Training)に参加しました。

SEATEST訓練は、米国フロリダ州キー・ラーゴ沖の海底に設置されている「アクエリアス」と呼ばれる閉鎖環境施設とその周辺環境を利用して行われる訓練です。この訓練は、将来の有人宇宙探査における船外活動に向けた技術評価などの実施を目的にするとともに、訓練に参加する宇宙飛行士のチーム行動能力の向上を目指しています。

今回の訓練には、野口宇宙飛行士のほかにNASAと欧州宇宙機関(ESA)の宇宙飛行士が参加しました。野口宇宙飛行士らは、将来の有人宇宙探査ミッションの技術評価として、海底を惑星の地表に見立て、サンプル採取の手法や使用するツールの操作方法、移動手段などの評価を行いました。また、アクエリアス内に小型の運動装置を持ち込み、現在ISSで使用されている体力訓練装置よりも狭いスペースで効果的な体力訓練が可能かどうかを評価する活動も行いました。

イタリアサルディニア島で行われたCAVES訓練に古川宇宙飛行士が参加


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訓練に参加した古川宇宙飛行士ら(出典:JAXA/ESA-V. Crobu)

古川宇宙飛行士は、国際宇宙ステーション(ISS)計画に参画するNASA・ロシア・欧州宇宙機関(ESA)・カナダ宇宙庁(CSA)各極の宇宙飛行士とともに、イタリアのサルディニア島で行われたCAVES(Cooperative Adventure for Valuing and Exercising human behaviour and performance Skills)訓練に参加しました。

この訓練は、サルディニア島の洞窟を利用してESAが実施するものです。訓練に参加する宇宙飛行士は、太陽の光が届かない、物資や食糧に限りがある、といった極限環境下で、一週間にわたって集団生活をします。このような環境の中で洞窟の地形・環境・生態系を調査する活動を実施し、リーダーシップ・チームワーク・意思決定・問題解決などのISS長期滞在に必要な能力を向上させることを目的としています。


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洞窟内を移動する古川宇宙飛行士(出典:JAXA/ESA-V. Crobu)

訓練は9月15日から2週間に渡って実施されました。訓練は事前準備から始まり、洞窟の探索方法や道具の使い方、安全に関する注意事項などを学んだ後、洞窟内での本番の訓練が行われました。洞窟の中では、未踏の領域の地図作成や、地質・温度・湿度などの環境計測、洞窟に住む生物の調査などを行い、洞窟から出た後は、調査結果の整理や訓練の評価を行い訓練を終えました。

金井宇宙飛行士、カナダでロボットアームシステムの訓練を実施


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シミュレータを使用して、延長ブームを把持するSSRMS操作を訓練する金井宇宙飛行士(出典:the Canadian Space Agency)

金井宇宙飛行士は、9月16日から26日にかけて、カナダのモントリオールにあるカナダ宇宙庁(CSA)の本部にて、国際宇宙ステーション(ISS)のロボットアームシステム(Mobile Servicing System: MSS)の運用に関わる訓練を行いました。

MSSはカナダが開発したシステムで、ISSのロボットアーム(SSRMS)・「デクスター」(特殊目的ロボットアーム)・SSRMSの稼働の基点となるモービルベースシステム(Mobile Base System: MBS)・ISSトラス上の移動を可能にするモービルトランスポータ(台車:MT)から構成されています。

金井宇宙飛行士は、講義やシミュレータを使用した訓練を通して、MSSに関する基本的な知識や操作技術に加えて、ISSに接近した宇宙船の把持操作や、運用中にシステムに異常が発生した場合の対応方法などの知識・技術を得ました。


油井・大西・金井宇宙飛行士による活動報告「新米宇宙飛行士最前線!」

※大西宇宙飛行士の「卓配便」は、今月は休載いたします。


皆さんこんにちは。いつもは、ロシアの話題が多い私の日記ですが、今回はアメリカでの訓練についてです。

9月の訓練で、はじめて「ルーチン・オプス・シム」と呼ばれる訓練を受けました。これは、ISSでの日常的な活動についての訓練です。

実際にISSに一緒に滞在する米国の飛行士と共に、訓練を行いました。

ISSでは、毎朝、各国のコントロールセンターと通信を繋いで全体会議を実施します。それに先立って、地上から予め、その日の作業を実施する上で必要な情報や、緊急事態対処の為に必要な情報、クルーに対する質問事項やクルーからの質問に対する回答などが纏められてファイルとして送られてきます。

今回の訓練は、朝起きて、その情報を読み、その日の準備を開始するところから始まります。早速、そのファイルを確認すると、私に対する質問事項もあったので、回答を準備して朝の全体会議に臨みました。会議ではその日全体の大きな流れや、注意事項について説明があり、全員の疑問点がなくなったところで、早速その日の仕事に取りかかります。

私と私の同期生でもあるチェル飛行士は、今回の様な訓練が初めてということもあり、物品管理の基礎を確認する為に作られた課題を実施しました。「朝食を食べようとしたら、◯◯が切れている事に気づいた。」「ゴミを捨てようとしたら、ゴミを入れる袋が満杯だ」「計算機を使おうとしたら壊れている。どうする?」といった日々起こり得る状況が与えられ、それらを解決していきます。その後は、工具の在庫チェックをしたり、作業台の移動をしたりと、比較的単純な作業が続きました。

私:「(最初の訓練なので、あまり複雑なタスクはないのかな?)」

などと思っていると…その直後に来ました!今回の訓練の山場が!

ISS内の空気は、空気の品質を保つ為に常に循環しているのですが、その際に湿度のコントロールもしています。今回は、除湿の結果生まれた水の品質をチェックすると共に、貯まった水を別のタンクに移すというタスクが私に与えられました。作業自体はそれ程複雑では無いのですが、しっかりと手順を読んで理解して操作する必要があります。まず、必要な道具を集めるところから開始します。ところが早速そこで問題が!水を移すための容器を探しに行ったところ、指示にある物品番号の容器がありません。早速地上の管制室に確認です。

私:「指示された物品番号の容器が無いんだが、その代わりに物品番号◯◯の容器を使用しても良いか?」

しばらくして、

ヒューストン:「それで問題ない」

という回答がきました。実は容器は同じでも、中身の水や以前入れた水の種類が違うと、問題が発生するので指示された物品番号の容器を使うのがとても大切なのです。(皆さんも、一度汚い水を入れた容器に、飲料水を入れるような事はしませんよね。また、ロシアの飲料水と米側の飲料水は、消毒の方法が異なっているので、混ぜる事が出来ないのです。)

その後も、様々な問題や疑問点が生まれます!

私:「(あれっ地上から送られて来た指示によると、このホースを直接接続する事になっているけれど、この1時間前に作業準備をした際に、T字型のアダプターを付けたんだよな…ここに来てアダプターをわざわざ外す指示は少し変だな…地上に確認したいけど、あと5分間は地上と連絡が取れないし…)」

その間にも時間はどんどん過ぎていきます…それでも

私:「(急ぎの作業でもないし、焦って間違うよりは、正確に!)」と覚悟を決めて、通信の回復を待って地上に確認します。

私:「作業指示によると、このホースを直接接続する様になっているけれど、本当にこれでいいのかな?この作業準備の段階で、T型のアダプターを装着したけれど、本当にここでアダプターを外していいの?」

ヒューストン:「確認するので、少し待ってくれ。」

しばらくしてから

ヒューストン:「君の言うとおりだ。アダプターをつけたまま作業を続けてくれ。」

私:「(ホッ。確認して良かった!)」

しかし、安心する間もなく、次の疑問点が!こんなやり取りを何度もしているうちに時間は、どんどん過ぎていき、作業が終わった時には既に予定の時間を30分もオーバーしています。でも、遅れた作業の実施は、仲間のクルーが助けてくれました(感謝です)。

今回の作業は、本当に時間がかかってしまい、大いに反省しました…少し落ち込みながら、訓練後のブリーフィングに望みましたが…教官の私の作業に対する評価は良かったです。曖昧なまま作業を進める方がリスクが大きく、結果として更に時間やお金がかかる事がある旨を強調されました。

一方で、私が学んだのは、事前準備の重要性です。実は、訓練前日に手順を予め確認するつもりだったのですが、インターネットの不調で、手順を読んでおく事が出来ませんでした。もし、事前に手順を確認しておく事が出来れば、幾つかの疑問点は事前に地上に確認しておき、スムーズに作業が実施できた筈です。自信を持って早く正確に作業を実施する為には、事前の準備がとても大切という、極めてありふれた教訓ですが、日々実施するのは難しいことです。皆さんも、テスト勉強の準備が間に合わず、準備不足のまま試験を受けたり、皆の前でプレゼンテーションを発表をする際に準備不足だったりすると、実施中も不安で失敗する可能性が高くなってしまいますよね。それと同様です。

失敗した時の対処に備えるのも大事ですが、失敗しないための準備も大切ですよね。私も2015年のミッションに向けて、しっかりと着実に準備を進め、自信を持って仕事ができるように頑張ります!

写真:この大きな建物中に、ISSの実物大の模型が入っていて、宇宙飛行士の訓練を行っています。見学コースの一部になっていますから、ご覧になられた方もいるかもしれませんね。

この大きな建物中に、ISSの実物大の模型が入っていて、宇宙飛行士の訓練を行っています。見学コースの一部になっていますから、ご覧になられた方もいるかもしれませんね。

写真:この場所から、教官が我々の活動を見守っています。左に見えるのは、日本の「きぼう」ですね。

この場所から、教官が我々の活動を見守っています。左に見えるのは、日本の「きぼう」ですね。

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この写真は、おまけです。JSCには沢山の動物が住んでいます。先日も、リスと鹿がいたので、写真をとってみました。鹿は少し近づいたら逃げて行ってしまいました。(苦笑)

※写真の出典はJAXA




9月は2週間の日程で、カナダでロボットアームの操縦訓練を受けてきました。

日本の「こうのとり」を始め、補給物資を運んでくる宇宙船をキャッチする(これを“キャプチャー”と呼んでいます)のが、カナダアーム2と呼ばれる全長17メートルの巨大なロボットアームです。

間違って宇宙ステーションにぶつけでもしらた、大惨事につながるかもしれませんので、いくつものテレビカメラで動きを確認しながら、左右2つのハンドコントローラーを使って、安全に操縦しないといけません。

時間をかけてゆっくりと操作しながら、少しでも安全に懸念が出たり、予期しない故障が起こった場合などには、テレビカメラを切り替えて安全確認を行ったり、地上の管制官と交信してトラブルシュートをするのが宇宙飛行士の仕事です。

「何かおかしいな?」と感じたときには、安全を第一に、すぐに作業を止めて、ゆっくり状況を確認すれば良いだけなので、はじめのうちは訓練を受けていても難しさはさほど感じません。

今回の訓練で本当に大変だったのは、後半の「宇宙船キャプチャー」の訓練でした。

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カナダ宇宙庁のロゴの描かれた壁を挟んで、同時に2人の宇宙飛行士 が、教官とマンツーマンの訓練を受けます。右側は、訓練パートナーの英国出身のティム・ピーク飛行士。

訓練の状況設定では、キャプチャー・ポイントに到着した宇宙船は、ある特定の区域の中を、あっちへフラフラ、こっちへフラフラと、ランダムに動き回ります。これをロボットアームで追っかけて行って掴むというのが、なかなか難しいのです。

(注:実際のミッションでは、たとえば「こうのとり」などは、所定の位置にぴったりと張り付いて動かず、まるで固定された目標をつかみに行くようだと聞いておりますので、訓練とはちょっと違うみたいです)

何せロボットアーム自体が巨大で質量も大きいので、急にハンドコントローラーを動かすと、アームの先端が大きく揺れてコントロールがつかなくなってしまいます。

ロボットアームがつかむためのピンに対して、上下±10センチ、角度は±10~15°の範囲でアームの先端を持っていかないといけないので、ソロリソロリと、微妙な力加減でハンドコントローラーを操作しながら、忍耐強く、宇宙船を追いかけなくてはいけません。

しかも、宇宙船から1.5メートルの位置からは90秒のタイマーが動き出し、限られた時間内で作業を完了しなくてはならないというプレッシャーまであります!

作業がうまく行かないと思ったら、いったんアームを引いて仕切り直しをすることもありますし、引き返せないところまで近づいていたら無理矢理でも(なるべく安全に)宇宙船をつかまえないといけない場合もあります。

作業の途中で何か故障が起こったら(現実には可能性は低くても、訓練では当然、嫌な場面で、いろいろな故障が発生します)、その場でとっさに判断を下して、作業の継続か中断を決めないといけません。

繊細な作業に集中していても、急に発生した異常事態に対し、とっさの判断で対応する能力が問われます。

わたしの勝手な思い込みかもしれませんが、パイロットや、スポーツ選手は、こういうとっさの判断力に優れているような気がします。

一方で自分は、こういう秒単位での瞬間の判断というのは極めて苦手で、ロボットアームの操縦には向いていないのではないかとさえ思います。

訓練の最初から立て続けにキャプチャーを失敗して、教官も「こりゃ大変な生徒が来たぞ・・・」と顔色が変わっていました(苦笑)。それでも、2日目、3日目と何度も繰り返し練習するうちに、だんだんと「クリーン・キャプチャー」(縦横・角度がいずれもバッチリ範囲内に収まる成功)が出るようになり、最終試験も何とかパスして「ロボティックアーム・オペレーター」の資格を取得することができました!

失敗をするたびに、「いいか、これは決して簡単な操作じゃない。基本に忠実に、ハンドコントローラーは最小限の力で動かせ。忍耐力を継続しろ。時間は十分にある」と繰り返し助言をしてくれた教官の先生方には、感謝してもしきれません。

自分自身が優れたロボットアーム専門の管制官である教官が、「これは難しい操作だから」と何度も繰り返していたのには、失敗して落ち込むたびに、励まされたものでした。

「自分は才能やセンスがないから」と逃げ腰になりがちの自分でしたが、「パイロット出身だからといって、最初から上手くできるわけでもなく、その人が一生懸命頑張って練習しているから上手くできるのだ」と、考えを改めさせられもしました。

ひるがえって、宇宙飛行士の訓練全般について考えてみると、先輩宇宙飛行士が難しい作業や仕事を、何でもないことのように簡単にこなしているのを見て、「あの人は才能があるから」「自分は才能がないから」と、自分で勝手に理由づけをして納得してしまっていたように思います。

でももしかしたら、その先輩飛行士が新人の頃には、自分と同じように悩み、失敗をしていて、それでも長年練習や勉強を重ねて、今の技量を身につけるようになったのかもしれない・・・とも、考えられるようになりました。(もちろん多くの先輩飛行士は才能あふれる素晴らしい方ばかりなので、最初から何でもできた・・・という可能性は十分高いと思われます)

日々の訓練で「あれもできない」「これもできない」と悩むことが多いのですが、カナダから帰ってからは、「難しいことばかりなんだからできなくて当たり前。だから今頑張ってるんだ」と、少しだけですが、開き直ることができたような気がします。

単にロボットアーム技術だけでなく、宇宙飛行士としてのあるべき姿(=努力を続ける姿勢、これは何も宇宙飛行士に限らないのかもしれませんが)を教えてくださったカナダの教官たちは、本当に素晴らしい先生たちでした。

ヒューストンに戻る際には、「君が宇宙で活躍するのを楽しみにしているから」と声をかけてもらえました。
将来ミッションに任命を受けたあかつきには、このロボットアームの教官たちが、今度は管制官として一緒に働く同僚となることを考えると、とても心強く、頑張ろうという気持ちになります。

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2週間の訓練を担当してくださった教官たち。自分が受けている訓練の影に、いかに多くのサポートがあるかを実感します。皆さん、普段は、管制官や エンジニアとして宇宙ステーションのミッションをサポートしているそうです。

※写真の出典:the Canadian Space Agency



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