このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。

<免責事項> リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
最新情報については、https://humans-in-space.jaxa.jp/ のページをご覧ください。

サイトマップ

宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センタートップページ
  • Menu01
  • Menu02
  • Menu03
  • Menu04
  • Menu05
  • Menu06
  • Menu07

JAXA宇宙飛行士活動レポート

JAXA宇宙飛行士活動レポート 2011年11月

最終更新日:2011年12月19日

JAXA宇宙飛行士の2011年11月の活動状況についてご紹介します。

古川宇宙飛行士、約5ヶ月半のISS長期滞在を終えて帰還


写真:帰還した古川宇宙飛行士(古川宇宙飛行士の後ろは野口宇宙飛行士)

帰還した古川宇宙飛行士(古川宇宙飛行士の後ろは野口宇宙飛行士)(出典:JAXA/NASA/Bill Ingalls)

国際宇宙ステーション(ISS)に第28次/第29次長期滞在クルーとして長期滞在していた古川宇宙飛行士が、11月22日に帰還しました。

古川宇宙飛行士は医師としての専門知識や科学者としての視点を活かし、「きぼう」日本実験棟での科学実験や医学実験のほか、各国際パートナーの実験やISSの運用に精力的に取り組みました。

古川宇宙飛行士の帰還に際して、野口宇宙飛行士が古川宇宙飛行士をサポートするためカザフスタン共和国にて待機していました。着陸地点までヘリコプターに搭乗して向かった野口宇宙飛行士は、着陸したソユーズ宇宙船の帰還モジュールから古川宇宙飛行士が運び出された直後から古川宇宙飛行士に付き添い、カザフスタン共和国のクスタナイ空港まで同行しました。

古川宇宙飛行士長期滞在総括


日本の関係者、国際機関関係者(米国、カナダ、欧州、ロシア)の皆さまからのご支援、そして多くの皆さまからの応援に支えられ、約5ヶ月半の国際宇宙ステーション(ISS)での任務を無事終えることができました。ありがとうございます。

ISS長期滞在中は、最後のスペースシャトルを迎えたり、様々な科学実験や医学実験を行うことができました。最初から全てにおいて100%うまくいったわけではありませんが、長期滞在をともにした米国・ロシアのクルーや地上の管制官とのチームワークで乗り切ることができました。

今後、2012年夏の星出、2013年末の若田と、日本人宇宙飛行士のISS長期滞在が予定されています。引き続き、皆さまからの応援をどうぞよろしくお願いいたします。

私自身はまず2012年1月に日本に一時帰国し、今回の飛行を皆さまにご報告する機会を楽しみにしております。

星出宇宙飛行士、ESAとロシアにて長期滞在に向けた訓練を実施

国際宇宙ステーション(ISS)の第32次/第33次長期滞在クルーである星出宇宙飛行士は、ISS長期滞在に向けた訓練を継続しています。

ドイツにある欧州宇宙機関(ESA)の欧州宇宙飛行士センター(European Astronaut Centre: EAC)では、欧州補給機(Automated Transfer Vehicle: ATV)の運用に関わる訓練を行いました。


写真:ソユーズ宇宙船の最終試験に臨む29Sバックアップクルー(左からサニータ・ウィリアムズ、ユーリ・マレンチェンコ、星出宇宙飛行士)

ソユーズ宇宙船の最終試験に臨む29Sバックアップクルー(左からサニータ・ウィリアムズ、ユーリ・マレンチェンコ、星出宇宙飛行士)(出典:JAXA/NASA/Bill Ingalls)

ESAでの訓練を終えた後、ソユーズTMA-03M宇宙船(29S)で飛行する第30次/第31次長期滞在クルーのバックアップクルー(交代要員)でもある星出宇宙飛行士は、ロシアへと移動し、29Sのプライムクルーに代わって飛行することになった場合でも対応できるよう、万全の準備を整えました。

ガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)にて、星出宇宙飛行士ら3名のバックアップクルーは、ソユーズ宇宙船のシステムや飛行フェーズ毎の運用について確認したほか、ISSのロシアモジュールのシステムについての復習、ISS滞在時の日課となる作業のシミュレーションなどを行いました。

11月29日と30日には、プライムクルーとバックアップクルーに分かれ、ソユーズ宇宙船とロシアモジュールの総合的な運用スキルを評価する1日がかりの最終評価試験を1日ずつ交代して行い、見事、試験に合格しました。

星出彰彦宇宙飛行士
星出宇宙飛行士 Twitter(@Aki_Hoshide)

油井宇宙飛行士、月探査サミットへ参加

油井宇宙飛行士は、米国ハワイで開催された、月面への有人施設建設を検討する学会のサミット、"2011 International Lunar Research Park Leaders Summit"に参加しました。

ILRP(International Lunar Research Park)は、世界各国の政府機関や民間企業等と協力して月面に有人の研究施設の建設を目指しており、これまでの人類史上にない大規模な国際プロジェクトを推し進めようとしています。また、この取り組みにより、参加各国の情報社会やロボット産業の発展に貢献することも期待しています。

油井宇宙飛行士は、日本の月探査の実績と今後の計画について紹介し、月探査の重要性について意見を述べ、参加した各団体の代表者と交流を深めました。

金井宇宙飛行士、ロシアにてソユーズ宇宙船とロシアモジュールに関わる訓練を実施

金井宇宙飛行士は、ロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)にて、ソユーズ宇宙船や国際宇宙ステーション(ISS)のロシアモジュールに関わる訓練を行いました。

今回が初めてのロシアでの訓練となった金井宇宙飛行士は、ロシアの訓練インストラクターと顔合わせをし、訓練施設の見学やロシアモジュールの概要などを学ぶことから訓練をスタートしました。

ロシアモジュールについては、コンピュータシステムや機器の制御システムの概要のほか、通信システムや空気を利用した熱制御システム、水供給装置及びトイレなどの生命維持システムについて、講義やモックアップ(実物大の訓練施設)を使用した実習を通して知識を身につけました。

ソユーズ宇宙船に関しては、打上げ、もしくは帰還時に不時着した場合を想定したサバイバル方法についての訓練が中心でした。訓練では、ソユーズ宇宙船に搭載されたサバイバルキットの使用方法を確認し、森の中や冬期におけるサバイバル技術についての講義や、冬期サバイバルについての医学的な側面からの講義を受けました。また、活動空間が限られている帰還モジュール内で、ソコル宇宙服から防寒服に着替える実習なども行いました。

第57回日本宇宙航空環境医学会大会での向井宇宙飛行士の活躍

11月24日から26日にかけて、筑波宇宙センター(TKSC)とつくば国際会議場で行われた第57回日本宇宙航空環境医学会大会において、長年宇宙医学の研究の第一線で活躍してきた向井宇宙飛行士が大会長を務めました。

本大会は、「社会に役立つ宇宙医学」をメインテーマに開催され、向井宇宙飛行士は、講演やシンポジウムの座長を務めるとともに、自らも「有人宇宙飛行から学んだこと、そして、これから」をテーマに講演を行いました。

大会期間中、JAXA医学研究室からは、宇宙滞在時の運動について、エネルギー消費量が多く、体重減少を促進する運動プログラムは、長期ミッション遂行のマイナス要因となる可能性があり、この課題を解決する運動療法に関する研究に着手していることや、宇宙飛行による免疫機能低下に関する研究についての発表がありました。また、長期間実際にISSに保存していた宇宙日本食を地上に持ち帰り、宇宙放射線の影響による栄養成分の変化があるかどうか、現在調査を進めている研究についても報告が行われました。その他、宇宙飛行士の健康管理を題材として、児童向けに運動実習と講義を行うMission Xの取り組みなどについても紹介しました。

2009年度NASA宇宙飛行士候補者クラスを卒業


写真:2009年度ASCANクラスのメンバー

2009年度ASCANクラスのメンバー(出典:JAXA/NASA)

油井、大西、金井宇宙飛行士は、2009年度からNASAの宇宙飛行士候補者(AStronaut CANdidate: ASCAN)訓練をともにしたNASAやカナダ宇宙庁(CSA)のクラスのメンバーと、2009年度ASCANクラスを卒業しました。


≫JAXA宇宙飛行士活動レポートの一覧へ戻る

 
Copyright 2007 Japan Aerospace Exploration Agency SNS運用方針 | サイトポリシー・利用規約