シロイヌナズナの乾燥種子を地上でまいて打ち上げます。ヨーロッパ実験室のコロンバスモジュール内にある植物用栽培装置を利用して実験します（図3）。微小重力状態と約1Gの重力状態の両者を比べることで，重力の影響だけを比較できます。

宇宙で自動的に給水を始め，実験はスタートします。宇宙で約40日間生育させて，茎の長さが10センチになったら宇宙飛行士がハサミで切って収穫し（図4），薬剤で保存し凍結して持ち帰ります。

地上に持ち帰った後は，細胞の遺伝子を取り出してセルロースやマトリックスを作る遺伝子が微小重力の環境下でどのように働き，どのような細胞壁を作っていたかを調べます。宇宙で重力をかけたもの，地上での対照実験で育てたシロイヌナズナについても同様に調べて遺伝子の働きを比べます。