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第4回ライフサイエンス国際公募選定 フライト実験候補テーマ


微小重力下における両生類オタマジャクシの生理学的研究
Physiological studies of amphibian larvae in microgravity

代表研究者:内藤 富夫(島根大学 生物資源科学部 生物科学科)

研究目的
 重力のない状態でカエルのオタマジャクシの呼吸や消化管そして心臓の運動を観察します。重力がこれらの内臓のはたらきにどのように影響しているか,オタマジャクシも宇宙酔いにかかるかを,自由におよぐオタマジャクシをつかって明らかにします。また,アフリカツメガエルのオタマジャクシは宇宙でうまく育ちませんでしたが,その理由について別の種類のオタマジャクシで詳しく調べます。

研究方法・内容

腹の皮膚や膜が透明で外から内臓がよく透けてみえるオタマジャクシ(宇宙実験をおこなう季節によってヤマアカガエル,アマミアオガエル,またはスズガエル)を用いて,呼吸,消化管,心臓の運動をビデオカメラで撮影します。カエルは乗り物酔いをするのがわかっていますが,オタマジャクシも宇宙酔いをするかどうかを内臓の運動の様子を解析して調べます。腹の透明なオタマジャクシを実験に用いることによって,自然な生活状態にある動物の内臓の活動を直接観察することができます。アフリカツメガエルのオタマジャクシを宇宙で飼育したときにみられた体のいくつかの異常の原因を,今回とりあげる別の種のオタマジャクシの呼吸や骨や筋,そして発生の様子を調べることにより明らかにします。

期待される成果
 自然状態で動物の消化管や心臓の運動などを宇宙で観察することは今回が初めてです。また,動物が宇宙酔いをおこせば,心臓や消化管運動などに影響が表れると思われるので,内臓運動を調べることで宇宙酔いのメカニズムや無重力環境に適応していく様子をよく調べることができます。オタマジャクシの発生が宇宙で正常に進まない理由を明らかにすることにより,宇宙で動物を継世代する研究を進めることができます。

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