PADLES

Area PADLES #3(Inc.19/20) #9

  CR-39固体飛跡検出器で測定できる個々の粒子飛跡(エッチピット)の形状を計測すると、LETを算出することができます。宇宙で人体や生物に影響を与える放射線として重要なのは、陽子やヘリウム原子核など、電荷を持った粒子です。線エネルギー付与(LET:Linear Energy Transfer)は、このような荷電粒子が物質中を短い距離を進む間に、その飛跡の周囲の物質に与えるエネルギーの量として定義されます。宇宙放射線計測では、生体物質の主成分である水を代表物質として、荷電粒子が水中を1mm進む間に水に与えるエネルギーをkeV単位(キロエレクトロンボルト;1keV=1.6×10^16J)で表しています。
  測定した全てのエッチピットのLETデータは、あるビン幅ごとに計数し、検出効率の補正を行います。補正後の個数を、単位面積・立体角・日数・keV/μm当りで割ったものが、微分LET分布です。このデータから高LET領域の入射粒子の特徴や分布を見ることができます。


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Measurement Point:9

化学エッチング後に観察されるCR-39固体飛跡検出器の光学顕微鏡画像

長飛程粒子の画像
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短飛程粒子の画像
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